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ゆっくりつくーる 3KB パロディ 小ネタ 現代 独自設定 突発的に書いたので穴だらけです・・・すみません ・6回目 ・希少種 ・かっぱっぱーかっぱっぱーにーとりー ・虐めません。 ・ていうかSSじゃない。 ・ヨロシクオネガイシマス スーパーのお菓子売り場で、新発売の『ゆっくりつくーる』があったので買ってきた。 パッケージには、ゆっくりにとりの顔があり、ギザギサの吹き出しに『ゆっくりつくっていってね!!!』と定型文を微妙にアレンジした文字が書いてある。 裏面の説明を見てみると、ステップ1から3までがカラフルに説明されている。 これを元に、作れということらしい。 ・ステップ1 まず、五つある容器のうち、ガムシロップの容器に似たものがあるので、そこに水を線まで入れる。 そこに添付の、黄緑の粉末を入れ、スプーンか何かで掻き混ぜるらしい。割り箸で良い具合に混ざってくると、ソーダの混じったメロンシャーベットに似た何かになった。 それを全体的に丸い二つの容器へ流し込む。 一回、ガムシロ容器を洗う。 そして今度は、光沢のある水色の粉末を入れ、水を線まで入れる。先程と同じく掻き混ぜると、今度は水飴のようになった。 続いて、野球帽をだらしなくしたような形をした黄緑のグミが入っていて、その下部に細い溝が幾重もある容器の細い溝に水色の水飴を薄く引き伸ばしながら、二つある容器に均一に注ぐ。 ここまでがステップ1。 絵だと、子供向けでにとりの一言アドバイスでもっと簡単に書いてあるが、大人が理解出来る文にするとなるとなかなか大変である。 ・ステップ2 四つの容器に、液体を入れたことを確認したら。零さないよう慎重に容器を冷蔵庫の中へ入れ、十五分冷やす。 十分後。それぞれの容器の中の液体は程よく固まるので、鯛焼きの要領で重ね合わせ(こうすることで、容器の内側に敷いてあるグミの膜が上下を接合する)、更に二十分冷やす。 二十分後、冷蔵庫から取り出し常温で一時間置いておく。 これでステップ2が終わりである。 三つで足りる一言アドバイスを文章にしたらこれだけ書かねばならない。つくづく、絵は文章よりも情報量を膨大かつ瞬時に得られるものだと実感する。 ・ステップ3 容器を開いて中身を出す。 既に、にとりのような形をしているけれどこれから各パーツをドッキングせねばならない。 まずは、グミの皮膚に包まる肌色の本体を取り出し、袋から目玉であるスカッシュグミを取り出し窪みに一つずつ入れる。 続いて、帽子上のグミと、固まって髪のようになった水飴を取り出し、にとりの頭へ添える。 後は、軽く各部を押して調えれば。 ゆっくりつくーる『にとり』の完成である。 ゆっくり特有の掛け声を言えば、にとりは動き出す。 彼女は、食玩である自分のゆん生を精一杯生きることだろう。 さて、ではいただきます。 「ゆっくりしていってね」 おまけ 『ゆっくりつくーるCM』 (ドアップでれいむとまりさが映し出される) これはれいむ? これはまりさ? どうせ、お饅頭でしょ! (二人の子役が美味しそうに手の平サイズのれいむとまりさを頬張る) え!? グミなの? 作り方は、簡単! 練って注いで冷やすだけ! (ステップ1.2.3がさっと流れる) ゆっくりつくーる。スーパーのお菓子売り場にあるよ! (れいむ。まりさ。ちぇん。みょん。ありす。れみりゃが並んだシーン) ゆっくりつくっていってね!!! (にとりのカットインが入り) にとり新発売! アトガキ 餡子ちゃん一周年おめでとうございます。最初は餡子ちゃんへのプレゼントってことで自分で作るゆっくりSSをーってことでしたが。 どうしてこうなった。 元ネタは、ゼラチンとジュース混ぜて虫のグミ作るグミックス(GUMMIX)ってお菓子です。ゆっくりが喜びそうなお菓子です。 ソーダなメロンシャーベットですが、本人がにとり→ニトロと呼ばれるらしいのでそれっぽいやつにしました。 粉末はゆっくりの餡を乾燥粉末にさせたものなので、なんでもありのゆっくりだから形さえ調えばザオリクるんだろうと思いました。 グミも最初は、耐水性があるんじゃないかなと思ったけどグミで出来たゆっくりで良いかなぁ・・と。 えーと、この場をお借りしまして。 ディスクトップまりさを書いた方、ありがとうございます。楽しく読ませていただきました。 自分のようなアレなSSと比べて段違いに発想力豊かでもう、恥ずかしいです・・・。自分も欲しいです。卓上ゆっくり。主にやまめを。 並びに、ふたばスレでデスクトップガジェットの画像を作ってくださった方ありがとうございます。自分の想像以上のものでした。 きっと自分のパソ子さんじゃ、ブルースクリーン必至ですあはは・・・。 ご読了ありがとうございました。 【妄想で書いたもの】 かり ・ふたば系ゆっくりいじめ 963 ト● ・ふたば系ゆっくりいじめ 990 くちばしにチェリー ・ふたば系ゆっくりいじめ 1000 デスクトップガジェット ・ふたば系ゆっくりいじめ 1018 ゆっくりつくーる どろわ ・つんつんつんつくつんつくつんつん ぬえ ・山女って可愛いよね トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ゆっくりを簡単に作れるじゃねーかww 加工所の技術SUGEEEEEEE -- 2014-09-18 00 19 31
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ゆっくりスクール 19KB 虐待-普通 愛で ギャグ パロディ 小ネタ 変態 飼いゆ 希少種 加工場 現代 独自設定 春の胴付き祭り始まるよー ・このSSには多くの胴付きゆっくりがでます ・様々なパロディとギャグがあります ・基本的に胴付きゆっくりは漢字を使って喋っています ・これを書いたのはHENTAIあきです!HENTAIが嫌いな人は読まないほうがいいかも ・作者に都合のいい設定が多数あります ・それでもいいというひとはゆっくりよんでいってね!!! ゆっくりを飼うにおいてその躾は非常に重要になってくる。 ただ甘やかしていればすぐにゲスになってしまい、逆に厳しくすれば懐かなくなってしまう。 そこでゆっくりブリーダー達によるゆっくりを躾ける為の専門業界が出来上がる様にもなった。 その業界の中で胴付きに躾を行う場を加工所が試験的に作ることになった。 試験的な意味合いもあり、それはまるで学校なような形になり現在行われているようになっている。 今回はその現場について少しのぞいてみよう。 「さぁ席に着け饅頭共!俺の授業が始まるぜー!」 口の悪い教師役の人間が教室である個室に入ってくる。この人間は虐待お兄さんであるが、ゆっくりへの知識が高いため この教師役として抜擢されることになったのだ。もちろん虐待行為は一切行うことがないように誓約書を書かされているが。 「「「先生今日もよろしくお願いします!」」」 席につき挨拶をするゆっくり達。もちろん全員胴付きであり知らない人間が見ればここはまさに学校だと思う者もいるだろう。 「良い挨拶だお前ら、挨拶は人間でも大事な礼儀だからな。これを蔑ろにするのは駄目だからな!」 そういってお兄さんは今日勉強することになる内容を書いたプリントを席の前のゆっくりに渡す。 教科書などは無い為にわざわざ手作りで作ってきたプリント。案外真面目にやっているようだ。 「さて今日の授業だが、お前ら飼いゆが野良とのかかわり方について教えて行くぜ!」 プリントが最後まで行き渡るのを確認すると、さっそく生徒であるゆっくりを一人指名する。 「そこの赤饅頭!お前は野良ゆとはどんな存在だと思う?」 「私はれいむよ。そうね、人間さんの周りにいる迷惑な存在かしら。」 「なかなか良い答えだぞ赤饅頭。プリントの最初に野良ゆによる被害額をグラフで表している。」 配られたプリントに目を通す生徒達。プリントには都市部と農村によるゆっくりによる被害金額をまとめたものがある。 都市部ではゴミ捨て場を荒らすことによる清掃活動やその駆除にかかる人件費。農村においては、 畑の農作物を荒らすことによって出てくる被害金額が書かれていた。 「このようなことを野良ゆ達は行う。また、よくある飼いゆへの被害も合わせるとその被害は大きいだろう。 ではお前たち飼いゆはそんな野良とどう付き合っていくか。こんどは白饅頭お前だ、どうすればいい?」 「みょんは白髪じゃないみょん!えっとそんな悪いゆっくりはやっつけちゃえばいいみょん!」 秘かに気にしている白さを言われ抗議しながらもちゃんと答えるみょん。 だがその答えにお兄さんは顔をしかめて駄目だしをする。 「発想は良いが飼いゆであるお前たちがやったら駄目だ。」 「どうしてなんだみょん?悪いことをしてるゆっくりをやっつければお兄さんもきっと喜ぶみょん!」 他の生徒達も何故駄目なのだろうと疑問の声をあげる。隣の友ゆとお喋りを始めるものも出始め ざわめきだした教室を静かにさせるために、お兄さんは大きく手を叩いて注意をする。 「静かにしやがれぇ!良いか、お前たちは飼いゆであり飼い主にはとても大切な存在だ。 負けることはないかもしれないが、もし怪我でもしたら飼い主に心配かけちまうだろうがぁ!」 そう言ってもう一度プリントを見るように言われ、生徒達はプリントに目を通しはじめる。 野良ゆによる被害を現すグラフの下には、飼いゆであったゆっくりを野良ゆによって殺された飼い主達のコメントがあった。 「これを書いたのは俺に殺された飼いゆの仇をとってくれと相談してきた人間だ。もちろん野良ゆが地獄をみたのは分かるな。 今回はお前たちのためにどれほど無念なのかその心境を書いてもらった。だから飼い主に心配をかけることは駄目だ。」 説明されてそれぞれ自分たちの飼い主のことを考える。大切にされていることを理解し、危ないことはやめようと誓う。 ちゃんと理解をしていることと確認し、お兄さんはポケットから赤ゆを取り出す。 「やっちょれいみゅをだしちゃんだね!くりゃいところにいれちゃばちゅとしちぇあみゃあみゃちょうだいね!」 「こいつはさっき言った飼いゆを殺した野良の子供だ。こういうやつがどうなるかよく理解しろよ!」 そう言ってお兄さんは赤ゆに針を刺していく。決して死なないように一本一本丁寧に刺していく。 「いぢゃいいいいいいい!れいみゅにひぢょいこちょしゅるじじいはしねええええええええ!」 痛みに悲鳴をあげながらお兄さんに悪態をつく赤ゆ。それを見て生徒達はお兄さんを怖がるもの、 赤ゆの悲鳴に心を痛めるもの、人間に悪態をつく赤ゆを馬鹿にするものと様々だ。 「やっぱり先生さんは怖いみょん。」 「やめてあげてね!痛がってるよ!かわりにてんこに針を刺してね!」 「馬鹿ね、あんな口をきいたら虐待されて当然よ。」 生徒達の反応に満足しながら、お兄さんは次に赤ゆのお飾りを取り上げて引きちぎっていく。 「ゆわあああああああ!れいみゅのおりぼんぎゃあああああ!」 「良いか~、お前ら飼いゆだってお仕置きされるかもしれないんだ。こうなるかもしれないから悪い子になるなよ。」 頷く生徒達を確認して、お兄さんはうるさい赤ゆをあっさりと潰すと授業の続きを始める。 「さて、結局の所お前たち飼いゆが野良との関わりだが簡単にいえば無視すること! たとえ『ゆっくりしていってね!!!』と声をかけられても無視をするんだ。」 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 ついお兄さんの言葉に反応して生徒全員が反応してしまう。それを聞いて激怒するお兄さん。 「馬鹿かお前ら!今言ったばかりだろうがぁ!プリントを見ろ、飼いゆが外で死ぬ大きな原因は野良に挨拶して そのまま不意打ちくらって殺されちまうからなんだよ!」 本来栄養状態が良く体格的にも勝っている飼いゆが野良に殺されるのはまさにこれである。 不意を突かれてそのまま殺されてバッジを奪われるか、すっきりーされ続け黒ずんで死ぬのが死因で多い。 弱肉強食の世界を生きている野良との経験の差もあるが、本能に刷り込まれたこの魔法の言葉も影響している。 「本来なら金バッジ試験には反応しないようにする試験もあるが、お前らは胴付きはまた試験が違う。 そうならないように次からは抜き打ちで声をかけるからな。返事を返したらデコピンだ!」 一斉にブーイングをする生徒の声を無視するお兄さん。せめてこれぐらいのいじめをしなければ損だというものだ。 ちょうど授業の終わりを告げるチャイムが鳴るとお兄さんは授業終了の合図をする。 「では今日の授業はこれまで!またこんどの授業を楽しみにしてろよ!」 人間の学校でもそうだが、何人かは問題児というものはいるものだ。 ここはそういった問題児を集めて特別に教育をしているクラスだ。別に素行が悪いわけではない。 他の生徒に比べれば素直で純真なゆっくりたちばかりである。にもかかわらず何故問題児扱いされるのか。 「くらえ!スーパーリグルンキッーク!」 「うにゅほに後退はないのだ!退かぬ!媚びぬ!顧みぬぅぅぅぅぅ!」 授業中だというのに席にもつかずにヒーローごっこをしているのはちるのとうつほであった。 その光景を胃を痛めながら注意をするのは愛でお兄さんだ。 「ちるのちゃん!うつほちゃん!授業中は席について授業を聞くように!」 「えぇ~、だって勉強は面白くないじゃん!」 「うにゅほはちるのと遊ぶ方がゆっくりできるよ!先生も一緒に遊ぼう!」 堂々と文句を言うちるのと、遊びに誘おうとするうつほ。本人たちに悪気がない分性質が悪かったりする。 虐待お兄さんのほうがいいのではと思うが、一度交替して授業をしたが虐待おにいさんが本気でブチ切れたので結局元に戻った。 「いいかい、君たちは勉強をしにここに来ているんだ。遊ぶのは休み時間に遊びなさい。 飼い主さんだってお金を払って君たちをここに来させているんだから。」 飼い主のことを言われて渋々と席につく二人。実際にここは月謝のような形で料金をもらって運営している。 といっても実際に運営に必要な資金はちゃんと加工所から出資されている。では何故わざわざ月謝を貰っているかと言うと。 「金は命より重い・・・!例えゆっくりであろうとこの認識を理解させねばならない・・・!」 といった加工所のお偉いさんからの命令であるため、少額ではあるが生徒に月謝袋を持たせて飼い主からお金を入れてもらうのだ。 実際にこれによっておもちゃをねだったり、わがままを言わなくなったという飼い主からの言葉も聞かれる。 「でも勉強はつまらないよ!あたいはもっと面白いことがしたいよ!」 「そうだね、確かに勉強はつまらないね。でも授業中はちゃんと席に着くのが決まり事なんだ。 先生は飼い主さんからちるのちゃんに勉強を教えてくれと頼まれてるんだ。」 確かにチルノ種はあまり頭は良くないが、別に馬鹿というわけではない。 何が大切なのかはちゃんと理解するし、決まりごともちゃんと守る。 ただ致命的に記憶力が悪いのだ。そのため何度も根気強く教えなければならない。 何度も教えられて可愛がられているちるのは、絶対に飼い主との約束は守るのだ。 そこの所を分かっているお兄さんは、説得するときにはいつも飼い主のことを話す。 「うつほちゃんも授業中はちゃんと席に着くように。誘われたのはいいけど、場所を考えようね。」 「うにゅ・・・ごめんなさい。」 うつほ種も他のゆっくりと比べれば頭は良い方であるが、少しマイペースすぎるところがある。 何かゆっくりできそうなものがあれば、すぐにそちらに目移りしてしまう。 そのため野生でもよく狩りをしている途中に日に当たり眠ってしまい、餌を採れないということがある。 「いや~お兄しゃんは大変だね~。すいきゃには真似できないよ~。」 「そう思うなら君もお酒を飲まないでくれ!授業中ぐらい素面でいて!」 ひょうたん型の水筒にストローをさして、美味そうに中の甘酒を飲みながらそんなことを言うのはゆっくりすいかだ。 すいか種やゆうぎ種はアルコールを飲む珍しいゆっくりだ。別に飲まなきゃ死ぬわけでなく、嗜好品の一つだ。 「でもすいきゃはお酒飲まないとお外にでりゃれないから、先生も我慢して。」 それでもわざわざ飼い主が水筒にまで入れてここに来させているのは、このすいかが素面だと極度の人見知りになるためだ。 一度お兄さんが水筒を取り上げて授業を受けさせたが、顔を伏せて誰とも目を合わせることが出来なかった。 何とかこの癖を治そうとここに来ているものの、今のところ素面で大丈夫なのは飼い主と一部の仲の良いゆっくりだけだ。 「じゃあせめて飲む量を減らしてごらん。少なくとも呂律がちゃんと回るぐらいに。」 「わかったよ~、でももうちょっとだけ飲む~。」 酔ってはいるが授業はまともに受けるためこのクラスではまだまともな方である。 何よりも問題があるゆっくりがこのクラスのは存在した。 「やっぱりお饅頭は美味しいのかー。」 そう言って美味しそうに赤ゆを食べているるーみあこそ、その一番の問題児である。 机の上には饅頭製造機となっているでっぷりと太ったれいむが鎮座している。騒がないように口を縫われており、 あんよはきっちりと焼かれて少しも移動することをできなくしている。 「もう無くなっちゃったから、またお饅頭を作らないと。」 そう言ってるーみあはれいむを持ち上げると、自分の頬でれいむとすりすりを始める。 ねちょねちょと顔を濡らしていくるーみあとれいむ。そしてお互いの気分が最高潮に達したとき。 「すっきりなのかー!!!」 そうるーみあは言い終わると、れいむから茎が生えてくるのを確認して水筒からオレンジジュースを れいむの頭の後ろに空けてある穴に流し込む。 こうしてれいむが衰弱死させることなく、永遠と饅頭製造機として生かしているのだ。 「あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!生徒を注意していたら、別の生徒がすっきりー!していた。 何を言っているかわからないよー!と思うが、俺も何が起こったかわからない。 レイパーだとか痴女とかそんなチャチなもんじゃねえ。もっと恐ろしいるーみあの恐怖を味わったぜ・・・」 どこぞのフランス人のようなセリフを吐いてしまうお兄さん。教室でいきなり生徒がすっきりーすれば誰でも驚くだろう。 とうの本人はそんなことなど気にせずに出来たばかりの赤ゆをもいでさっそく口に入れている。 「出来たてもおいしいのかー。たくさん出来たからみんなも食べる?」 そう誘われて一斉にるーみあの席に集まりだす他の生徒達。周りを大きく巻き込むことがるーみあが一番問題児扱いされる 理由なのだ。他にも回りを暗くさせる能力を使って昼寝をして、周りもつられて眠りだしたり。 ここに来るための移動手段である自慢のすぃーである『そうなのcar』を教室で乗り回し、レースを始めたり。 特別クラスでも問題児扱いされているゆっくりである。 「お願いだからるーみあちゃん!ここは勉強するところなんだから、せめて大人しく席でじっとしてくれ!」 「でもゆっくりできることは他の人にもしてあげなさいって、お兄さんは言ってるよ?」 もちろんるーみあはわざと授業を妨害しようとしているのではない。あくまでゆっくりを周りと共有しようとしているのだ。 ここが勉強だけをするところでは無く、珍しい胴付き同士のふれあいの場であることも確かである。 ある意味学校と託児所が合わさった場所なのだ。そのため最近では学び舎と保育所を別ける様にする案も出されている。 そうこうしている内に授業終了のチャイムが鳴ってしまった。 「また授業が出来なかった・・・。」 「「「先生ありがとうございましたー!!!」」」 落ち込む愛でお兄さんと休み時間を楽しみにする生徒の声が教室に響いた。 ここでは勉強だけでなく体力をつける為に運動を行うこともある。 肥満や体力不足はゆっくりであっても問題であるためこのように授業でおもいっきり体を動かすのだ。 「それでは今日はサッカーを行う。まずは準備体操をするため二人組作って。」 ここでは普通お兄さんが教師として授業を行っている。特別クラスの生徒も交じるので中庸である彼が教師をするのだ。 それぞれ仲が良いもの同士が二人組となり、各自簡単なストレッチで体をほぐす。 「とりあえずてんこ、お前は服を着ろ。さすがに全裸はまずい。」 「何言ってるの先生!てんこはこれが一番動きやすいんだよ!だからこれでいいの!」 基本的にここでの服装は各自の動きやすい服装で行うことになっている。 ブルマあり、スパッツあり、ジャージや短パンといった様々な服装でいるが、てんこはお飾りと靴下以外何も身に付けていない。 HENTAIではないが、一応注意だけはするお兄さん。 「じゃあサッカーを始めるぞ。今回のボールはこれだ。」 そういってお兄さんが持ってきたのは髪の毛を抜かれ、口をふさがれているまりさであった。 このまりさはわざわざここに侵入してきてお家宣言をしたのを、虐待お兄さんに見つかりこうして生きたままボールにされたのだ。 蹴られてもいいように、わざわざ皮を補強して簡単に死なないようにしている。 「それじゃあ始めるぞ、別に勝ち負けにこだわらずに適当にボールを蹴ったり走ればいいから。」 「さいきょーなあたいの出番ね!必殺あいしくるふぉーる!」 まずボールを蹴ったのは元気が有り余っているちるのだ。パスやらドリブルなど一切せずにいきなり必殺シュートである。 もちろんゴールに等入らず、ボールは痛みに体を震わせながら地面を転がっていく。 「少しは周りは見るんだぜ!ありすパスなんだぜ!」 「わかったわまりさ!」 フリーになったボールを素早くキープしたまりさはすぐさまありすにボールをパスする。 パスを受けたありすはゆっくりとであるが、少しづつゴールへと進んでいく。 「うにゅほがいるからにはこれ以上進ませないよ!」 素早くうつほがありすに追いつき、ありすの前に立ちふさがった。 「あ!あんなところにあまあまさんがあるわ!」 「うにゅ!?あまあまさんどこ!?」 普通なら引っかかるはずのないフェイントに見事に引っかかるうつほ。ありもしないあまあまを探しているうつほを置いて、 ありすはゴール前まで迫った。 「まりさいくわよ!」 「わかったんだぜありす!これがまりす砲なんだぜええええええ!」 相棒であるまりさとのダブルシュートがゴールに向かって放たれた。 「うふふふ・・・、止めてみせるわ・・・。」 ゴールを守っているのはどこぞで鉄壁と言われるれてぃである。恐ろしいほどの余裕でボールを見ている。 「あらいけない、そろそろおやつの時間ね・・・。」 キーパーの職務を放棄して用意していたおやつを食べ始めるれてぃ。もちろんボールは綺麗にゴールネットを揺らした。 「やったんだぜ!さすがありすなんだぜ!」 「まりさのパスがあったからゴール出来たのよ。ありがとうねまりさ。」 「いたいよおおおおおおおお!どぼぢでばでぃざがごんなめにいいいいいいい!」 喜びの声をあげるのとは別に、ゴールからは悲鳴が聞こえてきた。 どうやら口の縛っていた糸が切れたようである。そのためボールとなっていたまりさが悲鳴をあげたのだ。 「やっべぇ、早く補修しないと。」 「たすけてくれるんだね!なかなかみどころのあるにんげんだね!とくべつにまりさのどれいにしてあげるよ!」 自分の立場も弁えずにそんなのんきなことを言うボールまりさ。もちろんそんな言葉を無視してお兄さんは、 まりさの口に糸を通した縫い針で口を縫っていく。 「っっっ!」 声にならない叫びをあげるが、残念なことにその口は塞がれておりただ痛みで体を震わせるだけしか出来なかった。 そんなボールまりさのことなど眼中に無いお兄さんは修復を終えたまりさをまた地面に転がす。 「そんじゃあ、またサッカーを続けるぞ。まだ時間もたくさんあるから楽しんで運動しろ。」 「「「「ゆっくりわかったよ!!!」」」」 元気に返事を返す生徒を、ボールとなったまりさは涙目でやめてもらうよう視線を向ける。 しかし、その視線は生徒にはまったく気にされていなかった。 「まりさが可哀想だよ!だからてんこがボールになるわ!みんなてんこを蹴ってね!」 そんなことを言うがもちろん無視されてサッカーは始められる。そんな中でもてんこは放置プレイだと思い悶えていた。 こうした実験的に行われている胴付きのゆっくりスクールであるが、やはりまだ問題は山積みである。 とりわけ胴付きがいまだ少ないということもあり、現状では採算がとれないというのが現状である。 そのため人材も設備もまだまだ足りない状態だ。 「いいかげん人数を増やしてくださいよ。とてもじゃないですが一人じゃまとめられないです。」 「といっても新しく人を雇うとなると金がね・・・。」 上司にそう言っているのは特別クラスを担当している愛でお兄さんだ。 今のところ教師としてここで働いているのは加工所に勤めている従業員である。 そのためゆっくりスクールだけでなく加工所での業務もあるため、専念するわけにもいかないのだ。 「だったら同じ胴付きゆっくりを雇ったらどうですかね?」 そう提案するのは普通お兄さんである。その意見に興味をしめしたのは上司だ。 「今のところ胴付き達が働くというのは野良の駆除か、個人的な知り合いに雇ってもらうだけです。 ですから我々加工所がその働く場所を設けるんですよ。」 「中々良い案だと思うが、給料はどうするんだ?今のところゆっくりに対する報酬の基準なんて無いぞ?」 「とりあえずは自分たちの月の食事代におやつが買えるぐらいが妥当じゃないですかね。 もしくはここの商品を現物で渡すか、割引のクーポン券も付けてみるとか。」 もしそれが出来るなら人を雇うよりも安く人件費を抑えることが出来るだろう。 加工所の評判も上がり、ゆっくりスクールでは利益は出せないかもしれないがその分加工所の商品は売れるだろう。 「そうだな、上とも相談してみよう。君も文句はないだろ?」 「まぁ良いですけど。もし雇うとするなら俺に面接官やらせてくださいよ、たっぷり怖がらせますから。」 そういって笑うのは虐待お兄さんだ。彼にとって直接的な虐待は出来なくとも、珍しい胴付きの 怯える顔や泣き顔が見れるだけでも十分なのだ。 「またそんなこと言って。でも少しでも楽になるなら良いですよ。ぜひ実現できるようにお願いします!」 一番苦労している愛でお兄さんは上司に強く頼み込む。 その後このゆっくりスクールでは賢い胴付きゆっくりが補助教師として雇われるようになり、 結果加工所のイメージを大きくあげることになる。 おまけ ゆっくりスクール新教師紹介 三年F組 フィーバー先生! 「Fever!」 「ふぃーばー・・・」 「Satuday~Nigth!Fever!」 「バッジ試験さん間に合うかな・・・」 三年D組 めーりん先生! 「じゃおおおおおおおん!じゃお!じゃああああお!」 ゆっくり凝視中 「じゃああああああおん!じゃじゃじゃおん!ここテストでます。」 「なんて言ってるか分からないよー・・・」 三年R組 レイパー先生! 「都会派なありすがまりさに愛を与えて赤ちゃんを7匹作ったわ。その赤ちゃんにもさらに都会派なを愛を与えて それぞれ3匹赤ちゃんができたわ!さらにその時ハッスルして別のまりさにも愛を与えて十三匹赤ちゃんができたわ!アリスの赤ちゃんは何匹!?」 (34匹だぜ!) 「皆死んじゃって0匹だったんだぜ・・・」 三年T組 みすちー先生! 「つぎつぎ!つぎの問題は~、YOYOYOようむさん!」 「ちーんぽ!」 「チンチン違います。」 「卑猥だみょん・・・」 三年S組 さなえ先生! 「授業を始めます!この問題が分かる人はいますか?」 「れいむは分かったわ。」 「れいむは絶対ゆるさなえ!」 「れいむはどうすればいいの・・・」 三年O組 鬼意惨先生! 「漢字テストだぁー!ぱちゅりー!森の賢者ならこれぐらいよめるだろう!」 「読めないわ・・・。」 「亞!羅!娑!和!酸!大数寄(あらさわさんだいすき)だああああああああ!」 「そんな無茶な・・・。」 三年H組 ゆうかにゃん先生! 「ヒマワリのお花は・・・」 「ゆうかにゃん!」 「今更何しにきたにゃお兄さん!」 「俺が悪かったよ、もう一度やり直そう!」 「馬鹿!寂しかったにゃあ!」 「この泥棒ネコ・・・」 「お義母様(のうかりん)!?」 「授業してよ・・・」 三年M組 有頂天先生! 「この変態!」 「・・・」 「生徒にバカにされて恥ずかしくないの?」 「・・・」 「生きてて恥ずかしくないのこのドM!」 「有頂天!あなた掃除当番ね。」 「そんなのありなの・・・」 夏休みだよ、てんこ先生! 「明日から夏休み、の!はずでしたが!」 てんこキャストオフ 「痴漢や痴女が侵入して、授業が進んでいないため、一学期を続行します!」 「「「もういやああああああああああああああ!」」」 後書き いつもよりおまけが大盛りましだよ!本当は単品にしようかと思ったけど、短かったのでこっちにおまけとしました。 元ネタは昔にCMにあったファ○タのあの先生シリーズです。 頭に浮かんだ胴付きゆっくりの学校を書いたらこうなりました。 発想の元になったメカあきさん、パロってごめんなさい。 スパッツやブルマもいいけど、色気のないジャージにもときめくHENTAIあきでした。 挿絵 byめーりんあき 以前書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 993 初めてのおつかい ふたば系ゆっくりいじめ 1003 寂れた神社で ふたば系ゆっくりいじめ 1014 ゆーパチ「ヒャッハー!虐待だぁ!」 ふたば系ゆっくりいじめ 1024 めーりんの憂鬱 ふたば系ゆっくりいじめ 1036 別れと出会い ふたば系ゆっくりいじめ 1043 夜の怪奇現象 ふたば系ゆっくりいじめ 1058 S計画 作られたゆっくりたち ふたば系ゆっくりいじめ 1072 胴付きへの進化 ぱちゅりーの場合 ふたば系ゆっくりいじめ 1080 違うありす ふたば系ゆっくりいじめ 1087 まりさ家出する ふたば系ゆっくりいじめ 1099 てんこを良い子にする方法 ふたば系ゆっくりいじめ 1108 きめぇ丸?いいえしゃめい丸です ふたば系ゆっくりいじめ 1144 別れと出会い まりさのトラウマ編 HENTAIあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ファンタCM懐かしいwww ↓×2 算数の計算だったら、「最初の7匹」+「その7匹から3匹ずつ(7×3)」+「他から13匹追加」=41匹じゃね? ↓×13 試験的に始まったばかりだから、けーねはまだ就職してないんだろう。 -- 2018-03-27 22 13 51 みすちー先生のリズム感が素晴らしすぎてwww -- 2016-08-13 20 17 48 レイパーのところ39ひきじゃね? -- 2015-12-13 11 15 14 授業といえば…あれ?けーねは? -- 2013-08-12 21 42 02 てんこが全裸!冗談抜きでおっきしたww -- 2013-01-03 21 39 31 何でオマケがファンタCMのパロディ? -- 2012-07-27 15 47 15 そうなのcar www -- 2012-02-19 00 02 10 ろくな教師&生徒が居ないなww おもしろいwww -- 2011-10-19 00 45 05 「二人組作って。」 おにいさんやめてね!ぼくのこころをぎゃくたいしないでね! -- 2011-10-03 02 11 22 あれ?めーりん喋った -- 2010-12-11 10 00 14 てんこちゃんの優しさに全俺が泣いた……と思ったら只のドMだったorz -- 2010-09-10 08 13 05 こう言うのもハード虐待の息抜きには凄く良いな 胴付きてんこのMっぷりに噴いたw -- 2010-07-27 00 02 15 ↓確かにけーねは出してほしい。特別クラスの担任になったら毎回ワーハクタク状態になりそうだがw -- 2010-07-26 23 40 24 教師といったら、けーね…と期待してたのに…残念だ -- 2010-06-30 03 02 40 CMがツボった -- 2010-04-23 14 24 52
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益虫? 害虫? 9KB 虐待-いじめ ギャグ パロディ 野良ゆ 希少種 現代 日常話です。多分。というか、妄想でした。はい・・・ ・14回目 ・希少種。 ・高スペックスパイヤーマッ。 ・ギャグです。 ・筆者の妄想です。 ・むしろ、筆者がギャグです。 ・むしろ、妄想が筆者です。 ・ていうかSSじゃない。 ・ヨロシクオネガイシマス 仕事から帰ってきて、玄関を開けたらこう言われた。 「おおいなるちからには、おおいなるせきにんがともなうんだ」 ・・・。 だからどうしたと言いたい。 やあ、俺は普通のお兄さんていうかただのフリーターだよ畜生文句あるか畜生。 失礼。 今、目の前に生首少女というべきか少女の生首というべきか、少なくともろくろ首ではないよな。まぁ、ともかくゆっくりがいる。 そのゆっくりが、俺の目の前で冒頭の台詞を宣った。 そのゆっくりは、くすんだ金髪に焦げ茶なちんまいリボンを着けて、後頭部のちょい上あたりで団子っぽくしている。 長くないポニーテールみたいな感じ。 今は、そのリボンと全体的に垢抜けない髪型が、重力に引っ張られて下に垂れている。 つまり、このゆっくりは逆さまで俺の目の前にぶら下がっているんだ。 ぶら下がっているということは、このゆっくりを支えるものがあるということで。 今は上向きの底部から、照った太い糸が出ている。それが目の前のゆっくりを吊しているらしい。 蜘蛛か何かみたいだ。 それにしても、見た事ないゆっくりだ。ていうか、ゆっくりなのか? 試しに定型文を言ってみる。 「ゆっくりしていってね」 「ゆっくりしていけせいねんっ!!!」 ・・・。 なんか、微妙にアレンジされてるがだいたい合ってる。さて、このゆっくりはどうするか。 ・・・。 ゆっくりに関わるとろくなことがない。 ゆっくりが発見されて以来そう言われていると、お婆ちゃんが言っていた。ちなみに俺は天の道は司らない。 ってことで、玄関の鍵を閉めてから逆さゆっくりを無視していつも通りに、誰もいない2LDKに上がる。 と、またもゆっくりがいた。 「うっは! うっめっ! これめっちゃうめぇッ」 「ここはゆっくりできるね!」 「はっぷ、ふむッ・・。ヘっ! まりささまのゆっくりプレイスなんだからあたりまえだぜ!」 今度はよく見る紅白ゆっくりと白黒ゆっくりだ。 白黒ゆっくりは、お隣りのお姉さんから段ボールごと頂いた青森産林檎を食って・・・じゃねえよ。 糞饅頭! てめぇ、赤い皮だけ食わないで吐き出すとかざけんな!? 人の貴重な食料をばっくばっくと食ってんじゃねえよっ・・・・死ね! 世界中の飢えに苦しむ人々に食われて死ね! 林檎の仇を取る為に、糞饅頭達にネリチャギを見舞うために助走の構えに入ろうとしたら、糸を天井にくっつけて空中ブランコのように動くさっきのゆっくりが、横を通り過ぎる。 そのゆっくりは一回転して、糞饅頭の目の前に綺麗に着地した。 突然、空中からやってきたゆっくりを見て、二匹の糞饅頭は首を傾げる。 やがて、白黒糞饅頭が踏ん反り返りながら、 「ここはまりささまのゆっくりプレイスなんだぜ。みかけないかおだが、ゆっくりしていくんだぜ!」 おいぃぃ糞饅頭ここは俺の家なんだが。 ああもう、葉巻くわえたら微妙に様になりそうな片眉を上げた顔に踵落としたい。 「れいむはれいむだよ。ゆっくりしていってね。おなまえは?」 紅白ゆっくりの方は、落ち着いた人妻みたいに、にこやかに笑いながら逆さゆっくりに話しかける。 「やまめというゆっくり! スパイヤーマッ!」 何故か身を低くして(ゆっくりだから潰れてるように見える)言うゆっくりに、また二匹は顔を見合わせて首を傾げる。 ・・・なんだ。この空気。 あれだ。俺は潰しに行って良いのか? 悪いのか? 良いなら、行こう。むしろ、ダメでも行こう。そうしようったらそうしよう。 今度こそ、踏み付けに行こうとしたら逆さゆっくりが、姿勢を直して口を開く。 「わるいことはわるいというゆっくり! スパイヤーマッ! ここはせいねんのおうちだからきみたちたちはいてはいけないっ」 白黒饅頭が、何ほざいてるんだといわんばかりの顔を逆さゆっくりに近づける。 「なにいってるんだぜぇ? ここはまりささまがみつけたんだぜ! おまえこそはやくたちさるのぜ!」 「まりさ。ちょっとまってね。やまめだね? ここはれいむとまりさがさいしょにみつけたゆっくりプレイスだよ。りかいできる?」 ただうざったいまりさと、子を諭すように話すれいむ。説得をしているらしいやまめと呼ばれたゆっくり。 俺を完全に無視して、ゆっくり達は会話を続ける。 「せいねんは、いまかえってきた。はやくしないときみたちはつぶされてしまう」 「そこでばかみたいにつったってるどれいのこと? それなら、しんぱいないんだぜ! まりささまはいちばんつよいんだぜ!」 「なにがいちばんつよいのかはきにしないでね。まりさはむれをおいだされてなーっばすっなんだよ」 「れいむはだまってるんだぜ・・・!」 「はいはい。ゆっくりりかいしたよ」 「さめきったふうふせいかつだとおもうゆっくり! スパイヤーマッ!」 「おまえもだまるんだぜええぇぇぇ!?」 なんだこのコント。 このままだと、俺はぽつんと置いてけぼりだ。なんで、とりあえずまりさの帽子を真上から掻っ攫う。 「ッ!? まりささまのぱわーなぼうしをかえせどれいいいぃぃ!!」 奴隷だとか生意気なこと言うわりに、涙目になって足に縋り付いている。確かに負け犬っぽいな・・・。 だが、林檎の仇は取らせてもらう。 帽子やリボンのようなゆっくりの飾りは、良質なものならブランド品として高く売れる。 ゆっくりの飾りをわざわざ高い金払って買うやつがいるのかと、疑問に思えば結構そういう人間は多い。 人間が着けることでゆっくりに成り済ましたり、飾りを無くした飼いゆっくりに宛てがったりと、需要に事欠かない。 と、帽子屋だったジイ様が言ってた。ちなみに親父は服屋で、俺の仕事は靴屋の店員。 まりさの帽子はお世辞にも綺麗とは言えないが結構厳しい野生暮らしだったようで、丈夫なようだ。 取り上げたは良いものの、今までのやりとりを見てる手前、潰すのはなんとなく抵抗がある。 なんで、帽子の鍔を斜めに曲げて完全な三角帽子にしてやった。 「まりざのダンディズムなぼうじいいぃぃぃッ・・・」 良いじゃねえか。マーリンとかネズミーマウスも三角帽なんだから。 それを被せてやると、まりさは俯く。 「ゆっ・・・うぅ・・・ッ!?」 「くやしかろう。くやしかろう。一番悔しいのは俺だよ畜生・・・せっかくの一ヶ月林檎生活計画が・・・くっそ!」 ムカついたんで更に、上から押さえつける。 「ッッ・・・ッッ! ・・・ッッ!!」 ジタバタするお下げが邪魔くさいので軽く足で蹴り払いながら、徐々に圧力を加えているとさすがに見かねたのか、れいむとやまめが抗議してくる。 「にんげんさん。ごめんなさい。まりさはおばかなんだよ。ゆるしてあげてね?」 「せいねん。もうやめるんだ! ばかなまりさをつぶしてもなにもかわらないっ」 助けるつもりなのか貶してるのかいまいち分からない二つの非難だった。 まりさが憐れすぎる。 離してやると、まりさはれいむに駆け寄ってその後ろに隠れてしまう。 負け犬街道まっしぐらだな。 ダメな夫を支える賢妻。田舎の両親を見てるようで気まずい。 「ありがとう。にんげんさん。ゆっくりあやまるよ。ごー めー んー なー さー いー」 ゆっくり謝るってそういうことじゃないだろうれいむ。やっぱりゆっくりはゆっくりか・・・。 「かんしゃするせいねんっ」 一々、変なポーズ取らなくていい気がするぞやまめ。結局、お前もアホなゆっくりなのか・・・。 少しでも、ゆっくりに期待した俺が馬鹿だった。 なんとなく、外を見ていると日が暮れて真っ暗だ。 今から追い出したら、こいつられみりゃとかるーみあとか夜行性の生物に、確実に取って喰われるよな・・・。 「ゆっ? わぁーおそらをとんでるみたびぃッ・・・」 れいむを掴んで空のダンボールに押し込む。 「ッゆぎぃ!」 まりさを掴んで、れいむの入ったダンボールに叩き込む。 「はなすのだせいねんっ!」 やまめを掴んで、れいむとまりさの入ったダンボールに放り入れる。 ダンボールの中に、だんご三兄弟のように横一列にならんだそいつらは、何がなんだか理解してない表情をしている。 こいつらの脳味噌でも分かりやすいように言ってやった。 「お前らは、今日は、その中で寝てろ。明日の朝には出てけよ」 優しさと憤りに折り合いをつけた行動ということで一つ。 漫画のようなショック顔になる三つを無視して蓋を閉めて、そこらへんにあったタウンページとマガジンを乗せといた。 中からくぐもった声が聞こえるがまぁ、寝る分には気にしなくてもいいだろ。 風呂入ってさっさと寝よう。 翌朝。 約束通りに、ダンボールから出してやろうと中を覗き込んだ。 昨日の狼狽していた顔が嘘のように、三つ仲良く健やかな寝顔で寝ている。 その寝顔を見ていると、ゆっくりというのも、結構可愛いもんだとおも・・・・わない。 所詮、ゆっくりはゆっくり以上でもゆっくり以下でもなく、ゆっくりしていないくせにゆっくりとかいう名前のトンデモナマモノだ。 机から、サインペンを持ってきてダンボールの前面に文字を書く。 『ご自由にお取り下さい』 あとは、仕事に行く途中に適当なところで置いとけば誰かが拾うだろう。 飼いゆっくりならともかく、野生のゆっくりだ。別に、俺に非はない。・・・はずだ。 緩慢荘とかいう住人全員がいろいろなゆっくりを飼っていることで有名な建物の前に置いてきた。当分、雨は降らないようだし死ぬことはないだろう。 そういえば、なんでゆっくりが部屋に侵入できたのか気になって、友人の金バッジのなずーりんを借りて調べたところ。 押入れの中に穴があり、壁と壁の隙間を経由して外の庭まで通路が出来ていたらしい。 襖にボールが突き抜けたような跡があったのはそういうことだったようだ。 友人が言うには、野生のれいむやまりさには頑丈な壁に穴を開けられるような能力なんてないから、やまめがやったのかもしれないとのこと。 本当にやまめがやったのか今更検証も出来ないから、ゆ害保険が降りるか微妙なところだ。 更に翌朝、目覚めてみると、天井に二日前見かけたものがいた。 「おおいなるちからには、おおいなるせきにんがともなうんだ」 ・・・。 だからどうしたと言いたい。 というか、何故戻ってきたと言いたい。 怪訝な顔を気にしたのか、やまめは天井から俺の腹の上にやんわりと着地した。 「やくにたつゆっくり! スパイヤーマッ」 「いや、そういうこと言っても飼う気はないから」 アトガキ 蜘蛛は益虫であり害虫である。 じゃあ、ゆっくりやまめもそうなのかー? と考えてみたけど、曖昧ミーマイ。 ということで書いてみました。やまめ。 あれですね。・・・なんでしょうこれ? なんともいろいろ中途半端で微妙ですが、これが自分の作風というか妄想だということで良いんですかね。良いんですよね。ウンソウダネ。 というか、シロアリとかですよねこれ・・・・。ゆっくりりぐるの方が適役という。 虫被り虫被り。・・・あ、やまめ×りぐる。割りと良いかもですね。 ってことで小ネタでした。 ご読了ありがとうございました。 挿絵 byボンジョビあき やまめあき(仮) 【妄想で書いたもの】 かり ・ふたば系ゆっくりいじめ 963 ト● ・ふたば系ゆっくりいじめ 990 くちばしにチェリー ・ふたば系ゆっくりいじめ 1000 デスクトップガジェット ・ふたば系ゆっくりいじめ 1018 ゆっくりつくーる ・ふたば系ゆっくりいじめ 1054 夢想天生 ・ふたば系ゆっくりいじめ 1064 スペクタクルスパイダーウーマン ・ふたば系ゆっくりいじめ 1091 つるべおとし ・ふたば系ゆっくりいじめ 1118 ゆっくりのおもちゃ ・ふたば系ゆっくりいじめ 1123 いまじん ・ふたば系ゆっくりいじめ 1142 スポイラー ・ふたば系ゆっくりいじめ 1163 ラブドール ・ふたば系ゆっくりいじめ 1172 益虫? 害虫? どろわ ・つんつんつんつくつんつくつんつん ぬえ ・山女って可愛いよね トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る やまめだ -- 2019-03-31 18 38 47 ヤマメですか(笑 -- 2014-12-13 00 04 49 スパイヤーッマ!wwwwww -- 2012-03-20 09 57 40 マンガわろた -- 2011-10-31 18 07 48 蜘蛛の外見は苦手だが、やまめなら大好きだッ! 飼ってみたいぜ -- 2010-12-31 12 28 09 俺ん家に住み着いてる蜘蛛さんもこんなんだったら怖くないのに。 -- 2010-10-27 17 25 45 そんなに好かれてるんだから飼ってあげようぜ -- 2010-08-15 13 21 48 微妙にやまめ飼いたい -- 2010-08-12 14 16 08 やまめェ… -- 2010-06-30 05 26 26 またあんたかw許せるっw -- 2010-05-16 15 46 45
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飼いゆっくりれいむ 27KB ・れいむが死にません。 ・エロくありません。 ・最近れいむいじめがひどかったんで、れいむ愛でモード突入中。 ・仕事の都合もあって製作ペースが戻らないので、まだまだリハビリが必要な感じです。 『飼いゆっくりれいむ』 D.O 我が家は、築100年を軽く超える古風な木造家屋である。 爺さんの若かった頃は農業をしていたとのことなので、蔵もあれば庭もあり、 さらにその周囲は生垣をはさんで小さな林まで広がっている。 外から見れば、歴史の重み、どころか幽霊屋敷の雰囲気漂わせていることだろう。 現在の主である私が手入れを怠っているので、庭はコケと背の高い雑草が生い茂り、生垣も所々穴が開いているからなのだが。 私が子供の頃は、周囲にまだ多くの農家も残っていたが、 十年ほど前に、ゆっくりの大規模な襲撃が起こり、すっかり疲弊してしまったようである。 もう少し山に近い田舎に立ち上がった、のうかりんを使った実験農場計画が始まった頃に多くの農地は売却され、 実験農場が順調な現状を考えると、このあたりも数年後にはのうかりん印の農場になりそうだ。 現在では町、というには空き家が多すぎる、少々寂しい地域となってしまっている。 そんなある日、仕事から帰ってみると、 庭にサッカーボールサイズと、テニスボールサイズの饅頭が一つづつ落ちていた。 日が暮れているので良く見えないが、赤白リボンの奴はたしかれ・・・れ?ゆっくりだ。 「ゆゆっ!おにーさん、ゆっくりしていってね!」 「ゆっくちしちぇっちぇにぇっ!」 「・・・・・・。」 家の電灯に照らされてみれば、薄汚れていて何ともゆっくりしていない奴等である。 少なくとも、見ているこちらとしてはゆっくりできない。 親子なのは間違いなさそうだが、親の方は全身余すところ無く、 マジックで唐草模様が描き込まれているあたり、町からやってきたのは間違いないだろう。 「にんげんさん、れいむはしんぐるまざーなんだよ!」 「へぇ・・・。で?」 「かわいそうなれいむたちを、ゆっくりかっていってね!」 「きゃわいくってごめんにぇっ!」 「・・・はぁ。」 なんだか、やり遂げた表情でこちらを見ている。 刈って、狩って、・・・いや、飼っていってね、か? どうやら、こんなにゆっくりしたおちびちゃんなんだから、人間さんも飼ってくれるに違いない、ということらしい。 とりあえずサンダルの裏を、その自信満々の顔面に押し当てて、塀の方に転がしてやることにした。 「ゆべしっ!」 「ゆぴぃぃいい!」 「・・・ペッ!」 噛んでいたガムが母れいむのリボンにジャストミートする。 「・・・・・・飯作ろ。」 別にゆっくりとやらに大した関心はない。 単に、コソコソ隠れているなら可愛げもあるが、ずうずうしさが気に入らなかっただけである。 これまでも野良猫やらなんやら、しょっちゅう仮の宿に使われていたので、 今更ゆっくりが庭に舞い込んだところで気にしない。 糞をばら撒かれないだけ、犬猫よりはありがたいくらいだ。 庭に住みたきゃ勝手に住めばいい。 こちらには当然世話する義務なんぞ無いのだから。 「ゆ゛、ゆ゛、ゆ゛、ゆ゛・・・・」 「ゆっくりー!」 痛みから回復したれいむ親子の方は、感動に打ち震えていた。 なにせ気がついたら、母れいむのリボンにペタリとついているのは、あの憧れの飼いゆっくりバッジ。 れいむも遠くで見ていたときは気づかなかったが、バッヂがまさか人間さんが口から吐き出されたものだったとは。 まあ、自分達もナワバリ(無意味極まるが)にしーしーでマーキングすることは多いのだから、そういうものなのだろう。 ・・・などと考えながら、リボンにへばりついたガムを、嬉し涙に潤んだ目で眺めていた。 そう、れいむはついに、ゆっくりの中でも最もゆっくりできると言われる、 あの飼いゆっくりにしてもらえたのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 翌朝。 便所から出て縁側を歩いていると、庭の隅に放置していた木箱から、れいむ親子が飛び出してきた。 「「ゆっくりしていってね!!!」」 「ん?まだいたか。」 朝からうるさい奴らだ。やはり猫の方がましだな。 「ゆーん。おにーさん、れいむたちにあさごはんちょーだいね!」 「ちょーらいにぇっ!」 昨日のゆっくり共が、これから仕事に行くという時に、なんだかずうずうしくゆぅゆぅ鳴いている。 「・・・・・・庭の草でも花でも、自分で適当に食え。」 「ゆゆっ!?おはなしゃん、たべちぇいいにょ?やっちゃー!」 「ゆーん、ごはんさんいっぱいだよ~。」 勝手に住むのはかまわんが、ゆっくりフードたら言うものまで買ってやる気など無い。 というか、ペットでもないのにいちいち飯などやらん。 「むーしゃ、むーしゃ。しあわせー。」 「むーちゃ、むーちゃ。ゆ・・ゆぇーん。」 「どうしたの、おちびちゃん。」 「れいみゅ、こんにゃにむーちゃむーちゃちたの、はじめちぇ。」 れいむ達は、飼い主であるおにーさんの愛情を全身で味わっていた。 なにせ、適当に食え、と言って指差した庭には、 柔らかそうなゆっくりした草、 タンポポやシロツメクサの類の雑草寄りの花、 背の低い木には実や柔らかい葉っぱ、 それに、今は何も成っていないが柿やビワの木も生えており、季節が来たら食卓を飾ってくれることだろう。 当然昆虫やミミズも、その気になれば取り放題だ。 ここは、森の中にあったとしたら、数十匹のゆっくりを余裕をもって支えることができる最上級の狩場であった。 それらが全て、この2匹だけのためのごはんだと言うのである。 「おにぃさぁん、ありがとぉぉぉおおおぉぉ。」 そんなある日、夕食の生ゴミを袋に入れて、裏庭のポリバケツに入れようとしたところ、 ゆっくり共が、よだれを滝の様にたらしながらこちらを見ていた。 ・・・・・・そういえば、今都会では『ゆっくりコンポスト』なるものがはやっていると聞く。 正直言って生ゴミを貯めこむのは嫌だし、こいつらでも使ってみるか。 「・・・食え。」 翌朝、袋の中身がきれいさっぱりなくなっていた。 袋に何かが入っていた形跡すら無い。よだれらしきものでベタベタではあるが。 「ゆっくちちたおやさいしゃんだったにぇっ!」 「おにーさんにありがとうってするんだよ。」 「ゆっくちりきゃいしちゃよ。」 「なるほど。こいつは便利だ。」 それからというもの、あの親子は毎日ポリバケツに放り込むはずだった生ゴミを、おやつだと大喜びで食べている。 生ゴミを放置しすぎて増えていたりぐるとかも減った。 生ゴミがなくなったからか、りぐるも食べているのか・・・ しばらくすると、いちいちこいつ等が『おうち』とやらにしている、庭の隅の木箱まで生ゴミを持っていくのもめんどくさくなってきた。 まずは縁側の下に少し穴を掘り、用済みとなったポリバケツを横倒しにしてはめ込む。 ポリバケツの内側に土をいくらか入れ、周囲の穴との隙間にも土を詰める。正面から見るとパッと見トンネルのような感じだ。 あとはあのゆっくり親子を中に放り込んで、自家製コンポストは完成。 「ゆわーい。きょきょはれいみゅたちのおうちなんだにぇ。」 「ゆっくりー!おにーさん、ありがとう!」 なんかぽいんぽいんと跳ねて喜んでいるが、台所からも食卓からも近いここが、 生ゴミを放り込むのに適していただけだ。 「ん、で、あと何が必要だ?」 「「ゆぅ?」」 なんといっても、使い道ができた以上、もはや野良猫と同等ではない。 金をかけてやるつもりはないが、それなりのメンテナンスはしてやろう。 コンポストとしてある程度長持ちしてくれなければ困るからだ。 「ゆ、ゆぅーん!れいむはみずあびができたらうれしいよ。きたないとゆっくりできないよ。それと・・・」 「それと?」 「おちびちゃんにも、ばっじさんがほしいよ!おちびちゃんもかいゆっくりのばっじさんがほしいよ。」 水浴びか。なるほど、こいつ等が饅頭のくせにカビないのは不思議だったが、やはり不潔にしておくのはよろしくないといったところか。 こっちとしても軒下にサッカーボール大のカビ饅頭があるのは気分が悪い。自分たちで清潔にしてもらおうか。 あとは・・・ん?おちびちゃん・・・にも? ・・・・・・妙に馴れ馴れしいのも合点がいった。まさか飼われているつもりだったとは。 まあ、使い道がある今となっては都合がよくもあったが。 「水は、そうだな。このタライに水を入れといてやる。勝手に使え。」 「ゆっくりー!」 「それと・・・バッジねぇ。ああ、あれでいいか。」 持ってきたのは、私が中学生時代に学生服につけていた、襟章だった。 鈍く銀色に光る襟章、どうせこいつ等がバッジとやらを活用する日は来ないのだから、これで十分だ。 リボンに乱暴にネジ式の襟章を突き刺して固定すると、赤色の中に鈍く光る銀色は、思いのほかしっくりときた。 「ゆわーい!ゆっくちちたばっじしゃんだー!」 「ゆぅぅ、よがっだねぇ、よがっだねぇぇえ、おぢびじゃぁぁああん。」 喜んでもらって何よりである。この調子で雑草むしりと生ゴミ処理を頑張ってもらいたいものだ。 翌日には、縁側下のコンポストの近くに「おといれ」と称してうんうん用の穴も掘っていた。 生活の場に排泄物を置いておくのはやはり嫌なのか。だが、これはこちらとしても都合がよかった。 このうんうんという排泄物については、定期的に土と雑草に混ぜて花壇の肥料にしている。 なかなか良質なようで、しかも採集の手間も要らないしありがたいものだ。 「ゆーん、おにーさん。おといれのおそうじしてくれてありがとう。」 「うんうんがなくなっちぇ、ゆっくちできりゅよ。」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− こうしてれいむ親子がコンポストとなった数日後、家の庭に最近ご無沙汰だった来客が来た。 「ねこさんだぁぁあああ!ゆっくりできないぃぃぃ!!」 「ゆぴぃぃ、おきゃあしゃんこわいよぉぉ!」 「ん、ああ、トラか。久しぶり。」 生垣の穴から庭に入ってきたのは、近所で気ままな野良生活を送っている猫だ。 こいつに限らず、我が家を通り道にする猫は多い。 「ゆぁぁぁぁ、おにーさぁぁん。ねこさんこわいよぉぉぉぉ。」 「ゆっくちさせちぇぇぇぇ。」 「・・・嫌なら自分でなんとかしろ。」 「「ゆぅぅぅ、ゆっくりできないよぉ。」」 別にサッカーボールサイズの良くわからん物体にじゃれつく様な、酔狂な猫達でもないが、 町生活でトラウマでもあるのか、度重なる猫の襲撃に、れいむ親子は自分達で何とかすることにしたようだ。 数日後から、徐々にだが、目に見えて生垣の穴がふさがり始めた。 「ゆーえす!ゆーえす!」 「おきゃーしゃん、はっぱしゃんもってきちゃよ。」 「じゃあおちびちゃん、このすきまにはっぱさんをおしこんでね。」 「ゆっくちりきゃいしちゃよ。」 生垣や塀の隙間に、小石を詰め、小枝を刺し、上から土を盛って、また葉っぱや枝を詰める。 近くで見るとやはり幼稚園児の工作の域を出るものではないが、遠目には生垣に溶け込んで見えなくも無い。 何重にもゴミを積み上げているので、強度のほうはちょっと蹴りを入れたくらいでは吹っ飛ばないくらいになっていた。 「これでねこさんはいってこれないね!」 「ゆっくちー。」 「にゅぁ~ん・・・ぐるるる。」 ・・・・・・。 「「どぼぢでねござんはいっでるのぉぉぉおお!?」」 「・・・塀の上からだろ。」 まあ一応は通りにくくなったので、特に頻繁にここに来る数匹以外は入ってくることも無くなり、 多少は平穏になったようだ。 それにしても、なんだか最近庭がきれいになってきた気がする。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 生垣の穴がれいむによってあらかた埋まった数日後、 久しぶりに友人が家まで遊びに来た。 「ゆゆっ!?おにーさんのおともだち?ゆっくりしていってね!」 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ。」 「おー、間知由。お前ゆっくり飼ってたんだな。エラい装飾過剰だけど。」 「いや、飼ってないし、あの唐草模様は来たときからだ。俺の趣味じゃない。」 「ふーん。つってもバッジついてんじゃん。」 「ありゃガムだ。」 「え゛・・・。」 「ああ、みかんの皮は庭のポリバケツに放り込んどいてくれ。」 「え?これってこいつらのおうちだろ?」 「いや。コンポスト。」 「んー。・・・え゛ぇ?」 「ゆわーい、おやつだにぇ!ゆっくちありがちょー。」 「むーしゃ、むーしゃ。しあわせー。」 ついでに、夕食の魚の骨も放り込んでおいた。 「ぽりっ、ぽりぽりぽり・・・ゆっくりー!」 「・・・・・ふーむ。」 「どうした?」 「いや。ゆっくりって、案外飼いやすい生き物なのだろうかと思ってな。」 「ただの饅頭だろ。・・・・・・何だよ、その目は。」 「まったく。世の中にはどんだけ愛情注いでも懐かれない奴もいるってのに。」 「そんなもんかね。」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− そして、庭が放置しっぱなしの幽霊屋敷状態から、見違えるようにきれいになった頃、 れいむ達の平穏な毎日に、突然不幸が舞い降りてきた。 「Zzzzzz・・・。」 「すーや、すーや。」 今日は日曜日。おにーさんも日当たりの良い縁側で昼寝中。 れいむ親子も庭に生えた木の木陰でゆっくりと惰眠をむさぼっていた。 そのとき庭に、普段と違う空気が漂う。 「うー。」 「ゆぅ?・・・すーや、すーや。」 「あまあまー。」 「ゆ・・・すーや、すーや。・・・・・・れみりゃだぁぁぁああああ!!!」 庭に突然飛来したのは、本来夜行性のれみりゃ(胴無し)。 庭のすぐ奥にある林は、昼でも薄暗く、たまに昼でも活動するれみりゃが現れたりする。 しかも、このあたりは農家だったこともあり、害ゆ対策として、れみりゃを大量飼育していた時期もあったので、 最近森の奥でしか見なくなったれみりゃ種もチラホラいたりするのだ。 「おちびちゃん、ゆっくりにげるよ!」 「ゆあーん。れみりゃはゆっくちしちぇにぇ。」 ぽよん、ぽよん、と大急ぎでおうちに飛び込むれいむ親子。 れみりゃは追ってこなかった。どうやら助かったようである。 しかし、一つだけ気がかりがあった。 「ゆぅぅぅ、おきゃーしゃん、れみりゃはゆっくちできにゃいよぉ。」 「ゆ!おちびちゃん。ここはおにーさんがつくってくれたおうちだから、れみりゃなんてはいってこれないよ!」 「ゆっくちー。でみょ・・・。」 「おちびちゃん?」 「おにーしゃん、すーやすーやしてたよ?れみりゃにゆっくちひどいことされてにゃい?」 「ゆゆっ!?」 「そろーり!そろーり!」 おにーさんの無事を確かめるべくおうちから慎重に這い出るれいむ。 見つかったら命はないだけに、そろーりそろーりにも力が入る。 そして、れいむは驚愕の姿を目撃した。 「うー!うー!」 「Zzzzzz・・・・、じゃま・・・」 ・・・・・・れみりゃがおにーさんにじゃれていた。 「ゆぁぁぁああああ!おにーさんがたべられるぅぅぅううう!!!」 「うー?」 「やめてねっ!おにーさんをたべないでねっ!れみりゃはゆっくりどっかいってね!!」 ゆっくりしたおにーさんを助けるべく、れいむはれみりゃに立ち向かう。 しかし、口にくわえた木の枝をどれほど振り回しても、空を舞うれみりゃ相手には届かなかった。 「ゆぅ、ゆぅぅ、どうしてとどかないのぉぉ。」 「うー!あまあまー。がぶり。」 「ゆひぃぃぃぃ、れいむのあんこさんすわないでぇぇぇぇ・・・。」 「おきゃあしゃぁぁあん、ゆっくち、れみりゃはゆっくちしちぇぇぇぇ!」 「お、肉まん。」ぱさり。 「うー!うー!」 といったところで目が覚めたおにーさん。 玉網を使ってあっさりとれみりゃを捕獲したのであった。 それにしても、生ゴミを処理して肥料を作り、 庭の管理までやってくれた挙句、夕食のおかずをおびき寄せてくれるとは、 つくづく使いでのあるコンポストだ。 つい今さっきまでたっぷり飯を食っていたこの肉まん、中身がが詰まっていてうまそうだな。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 「おきゃーしゃん、ゆっくちしちぇぇぇぇ。」 ザックザックザック 薄っぺらくなった方のれいむには、中身を詰めなおしてやることにする。 掘り出したのは、「おといれ」とやらになみなみと貯められた餡子。 こいつを、中身の減ったれいむの口からねじ込んでやることにした。 「ゆ゛っ、ゆぼぉっ!おにーざん、やべでぇ、ゆっぐぢでぎなっ!ゆぼっ!」 「おにーしゃん、やめてあげちぇにぇ!おきゃーしゃんがいやがっちぇるよ。」 無視。餡子は餡子だ。多少土が混ざっているが、中に詰めなおしてやれば問題ないだろう。 「ゆ゛っ、ゆっぐぢしていってね。ゆげぇ。」 「やっちゃー!おきゃーしゃん、げんきになっちゃよ。」 「ゆ、ゆぅぅ・・・おにーさん、ありがとぉ・・・。」 「しゅーり、しゅーり、ちあわちぇー!」 ふむ、消耗してはいるが、まだ当分は使えそうだ。 そして、その夜は多すぎて食べきれなかった肉まんの残りを、コンポストに放り込んでやった。 やはり一人暮らしにあのサイズは無茶な話だな。 「ゆわーい。きょうはごちそうだにぇ!」 「ゆーん。きっといっしょにれみりゃをやっつけたから、ごほうびなんだよ。」 「ゆっくち!ゆっくち!」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− そんな生活が、しばらく続いたが、 子れいむが成体にまで大きくなった頃、親れいむの方が死んだ。 あとで調べたが、町の野良の寿命は平均一年かどうかと、大分短いらしい。 我が家に来た時には中古のポンコツだったということか。 「お・・・おにーさん。おちびちゃんを、・・・これからもゆっくりさせてあげてね。」 「特になにも変らんよ。」 「おちびちゃん、・・・ゆっくりしていってね・・・・・・」 「おかーしゃん、おきゃあしゃぁぁぁあああん!!!すーりすーりしてね、ぺーろぺーろしてねぇぇえええ!!!」 リボンは子れいむの方が欲しがったのでくれてやり、死体のほうはぐちゃぐちゃにすり潰して肥料にした。 花壇の花も元気に育つことだろう。 「おかーさん。おはなさんになったんだね。」 「まあそうとも言えるな。」 「ゆっくりしていってね。おかーさん。」 まあ、そんなことはどうでも良かったのだが、少し問題が生じてきた。 コンポストの、生ごみ処理能力が落ちてしまったのだ。 「ゆぅぅ~。さびしいよぉ。」 「おちびちゃんがほしいよぉ。」 「すーりすーりしたいよぉ。」 どうも孤独な生活と発情期が重なって、ノイローゼ状態になったらしい。 頭数が減ったうえ、どうにも食欲が無い。庭の雑草もまた伸び始めてきた。 これは、新しいゆっくりを取ってくる必要がありそうだな。 その日、夕食の生ゴミをコンポストに放り込みながら、 れいむにつがいを探してやる、と言った時のれいむの喜びようは大変なものだった。 体が溶ける寸前まで水浴びをして、リボンのしわ一つ一つまで丹念にあんよでつぶして伸ばしていく。 コンポスト内の清掃も丹念に行い、 さらに子供が出来た後のために、花やイモ虫、果物の皮などのごちそうから保存食の干し草まで貯めこむ。 にんっしん中のベッドまで葉っぱと草を使って作り終えて、準備万端でその日を迎えた。 約束の日、私はれいむを連れて街を歩き、れいむ的に「すっごくゆっくりしてる」まりさを手に入れた。 この白黒饅頭、帽子にアイロンをかけた形跡もわずかにあり、恐らくバッジを引きちぎったのであろう傷痕も見られる。 飼われていたというなら、それなりの躾もされているのだろう。好都合だ。 「ゆふん!そんなにまりさをかいたかったら、かわせてやってもいいのぜ。」 「ゆっくり!まりさ、ずっとゆっくりしようね!」 「ゆん!なかなかゆっくりしたれいむだから、とくべつにすっきりしてやってもいいのぜ。」 本人も乗り気のようだから都合よい。つがいにしてやることにして、家に連れていった。 「ゆぅ~ん、まりさ。すーり、すーり。」 「ゆへぇぇ!いいからとっととまむまむをむけるのぜぇ!『ぼよぉぉおん!』」 「『ごろんっ』ゆぅ!?もっとゆっくりしてぇ!」 「しったこっちゃないのぜ!まりさのぺにぺにをおみまいしてやるのぜぇ!!」 ずぼぉっ!ずっぽずっぽずっぽずっぽ・・・ 「ゆぁーん、いだいぃぃぃい!らんぼうすぎるよぉ。もっと、ゆっぐりぃ!」 「ゆっふっ!ゆっゆっゆっゆっゆっゆっすっきりぃぃぃいいい!」 「ずっぎりぃぃ。」 とりあえずれいむの腹が膨れてきたので、予定どおりにいったようだ。 「ひどいよまりさ・・・」 「ゆふぅ。ひとしごとおわっておなかがすいたのぜ。にんげんさん、とっととごはんをもってくるんだぜ!」 「その辺のを適当に食え。」 「ゆゆ!?なにいってるのぜ。ゆっくりふーどさんなんて、どこにもないのぜ。」 「草があるだろ。」 「な・・・なにいってるのぜぇぇ!くささんはごはんじゃないのぜ! ふーどさんがないならけーきさんでもいいのぜ!はやくもってくるのぜ、くそじじぃ!」 「ゆぅ。なにいってるの?おにーさんにあやまってね。くささんはおいしいよ。むーしゃむーしゃ。」 「ゆぎぃぃぃいい!もういいのぜ!はやくおうちにいれるのぜ!べっどですーやすーやするのぜ!」 「そこに家ならあるだろ。」 「な・・・なにいってるのぜぇ!これはごみばこさんなのぜ!くさくてきたないのぜ!」 「ひ、ひどいよまりさ!おにーさんがれいむにくれた、ゆっくりできるおうちだよ! それに、れいむがいっしょうけんめいおそうじしたんだよ!ゆっくりあやまってね!」 「・・・いいよ別に。文句があるなら勝手に出ていけば。」 「ゆふん!まったく、ばかなじじぃとゆっくりしてないごみれいむのほうが、このおうちからでていくのぜ! ゆっくりしたまりささまが、とくべつにこのおうちをつかってやるのぜ!」 「ふーん・・・。れいむ、どうやら一緒に暮らすのは無理そうだが。」 「ゆぅぅぅぅ・・・ゆっくりできないまりさだよぉ。」 とりあえず、私が家から追い出されるのは嫌なので、ゆっくりしたまりささまとやらは、門から丁重に出て行ってもらった。 あれだけ態度がでかいと、野良をやっていくのも大変だろうに、大したものだ。 しかし、ゆっくりと言っても、コンポスト向きのとそうでないのがいるのかもしれない。 黒帽子がダメなのか、飼われていたのがダメなのか、まあ、どうでもいいことだ。 れいむの腹にいるちび共の中に黒帽子がいたら、それもはっきりするだろう。 つがいこそいなくなったものの、孤独を埋めるという当初の目的は達成されたようである。 それから数匹分の食欲を発揮し始めたれいむは、3週間後、無事れいむ種一匹とまりさ種一匹を出産した。 赤ゆっくりが腹から射出される勢いには驚いたが、庭は柔らかい芝生であったのが幸いしたのか、 せっかくれいむが作っていた草のクッションから1m以上離れて着地したものの、つぶれることはなかった。 「「ゆっくちしちぇっちぇにぇ!!!」」 「ゆっくりしていってね!ゆぅーん、ぺーろぺーろ、おちびちゃんたちかわいいよぉ。」 これで、コンポストの方は今後も安泰そうだ。 母れいむがチビ共にもバッジが欲しいとか言ってきたので、画鋲のカサの部分をセメダインでくっつけておく。金バッジだ。 これで満足して生ゴミを処理してくれるのだから、安上がりなものだ。 ちなみに、ゆっくりしたまりささまに出て行ってもらってから二日後、門の前にみすぼらしく、 帽子もかぶっていないまりさ種が一匹転がっていた。 「やっばりがっでぐだざぃぃ・・・おねがいじばずぅ。」 とか言っていたが、ゆっくりを飼う趣味などないので、無視しておいた。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− それからしばらくは、コンポストとしても庭の芝生管理としても特に問題はなかった。 ピンポン玉サイズの子供たちでは、成体一匹分の処理能力を補えるかと、多少不安ではあったが、 どうやら、成長中のチビ共の方が食欲は旺盛らしく、生ゴミは毎日順調に処理され、肥料になっていった。 黒帽子の方も特に文句を言わず、生ゴミをムシャムシャ食らい、庭をぽよんぽよんと跳ねまわっている。 やはりあの態度は、育ちが問題だったようだ。 だが、赤ゆっくり達が産まれてから一月ほどたち、そろそろ冬の近づきを肌で感じ始めた頃、 またしてもコンポストの性能が低下してきた。 朝、コンポストの中をのぞいてみると、まだ昨日の生ゴミが残っている。 さらにその奥では、歯をガチガチと鳴らしながら、目の下にクマをつくったれいむ一家がいた。 「お、おおお、おにーさん、おうちがさむいよぉぉぉ・・。ねむれないよぉぉ・・。」 「しゃむくてゆっくちできにゃいぃぃぃ。」 「ごはんしゃんつめちゃいよ。むーちゃ、むーちゃ、しょれなりー。」 コンポストはれいむ達なりにきっちり入口を塞いでいるが、やはり所詮はポリバケツ。 まだ昼間は温かいが、壁一枚隔てた向こうの、夜の寒気を完全に防ぐことはできないようだ。 この時期でこれでは、冬の間はコンポストの機能が完全に停止しかねない。 家に入れるという選択肢はもちろんないが、 本格的にコンポストの改造を行う必要がありそうだ。 その日の昼、れいむ一家に『たからもの』とか言う小石や押し花や、ガムの付いたリボンらしきゴミをコンポストから出させると、 大規模な改装に取り掛かった。 まずは、ポリバケツを掘り出して、横倒しにすると天井になる、壁の一部を四角く切り抜く。 それに、ちょうつがいと留め金をつけて、外から開けるようにした。 ゆっくりは、冬には巣の入り口を密閉するらしいので、生ゴミの投入口をつけてやったわけだ。 次にバケツの入口、つまりゆっくりの出入り口だが、せいぜい直径30cm程度のゆっくりに対しては大きすぎる。 壊れたすのこを材料にして、ドーナツ状の板をつくり、バケツの口に取り付けてやった。 これでゆっくりの出入り口は、必要最低限の大きさになり、 木の枝などで塞ぐ手間も、寒気の吹き込む隙間もぐっと減るはずだ。 あとは、再び縁側の下にポリバケツを埋めなおし、これまではむき出しだった側面にまで土をこんもりと盛っておく。 外から見ると、生ゴミの投入口と、ゆっくりの出入り口だけ穴のあいた、砂場の砂山のような外観となる。 縁側の下なので、雨風で盛り上げた土が崩れる心配は無い。 地下は冬でも暖かいというので、これで断熱は十分だろう。 数十分の作業中、庭で遊ばせていたれいむ一家を呼び寄せた時の反応は、 以前コンポストを、はじめてつくった時以上のものであった。 「ゆ、ゆ、ゆ、ゆわぁぁぁぁああい!すっごくゆっくりしたおうちだよぉぉおおお!」 「ゆっくち!ゆっくちー!れいみゅたち、こんなゆっくちしたおうちにしゅんでいいにょ!?」 「ゆわーい!なかもあっちゃかいよー!ゆっくちー!」 「ふーい、疲れた。あとはこいつでも中に敷いとけ。」 「ゆぅぅぅぅうう!しゅごーい!ゆっくちちたおふとんしゃんだー!」 「おにぃさん、ありがと、う、ゆぇぇぇええん!」 「おきゃーしゃん、ないちぇるにょ?どっかいちゃいにょ?ゆっくちしちぇにぇ。」 「おちびちゃぁぁあん!れいむはうれしくってないてるんだよぉ。ゆっくりー、ゆっくりー!」 近所の農家から頂いてきた干し藁をひと束くれてやっただけだが。 とりあえず、この反応からして、今後はまたコンポストとして元気にやってくれそうだ。 こちらはやることやったので、あとのメンテはこいつ等がかってにやってくれればいい。 かつて母れいむと一緒に野良生活を送っていた頃、れいむには夢があった。 温かくて、雨の心配も、風の恐怖も感じないですむおうち。 毎日お腹いっぱい食べられるだけのごはん。 しかも、そのごはんを手に入れるために、命の危険など感じずにすむゆっくりプレイス。 外敵の心配もないそのゆっくりプレイスで、 ゆっくりしたおちびちゃん達とすーりすーりしたり、のーびのーびしたり、 おうたをうたったり、水浴びですっきりーしながら、毎日ひたすらゆっくりする。 夜になったら、ゆっくりしたおうちに帰り、ふかふかのおふとんの中で、 家族で肌を寄せ合ってすーやすーやする。 たまにはあまあまが食べられたら言うことはない。 これが、れいむのかつて夢見たすべてであった。 そして、今、この場所には、れいむが望んだもの全てがあった。 全てのゆっくりが追い求め、そして見つけることの出来なかった場所、ゆっくりプレイス。 だが、れいむにとってのそれは、人間さんがコンポスト、と呼ぶこの場所に、確かに存在していたのだった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「ゆっくりー!」 「すーり、すーり、しあわせー。」 「すーり、すーり、・・・ゆっ、ゆっ、ゆっ」 「ゆふぅん、だめだよまりさぁ。ゆふぅ、ゆふぅーん!」 れいむ親子が初めて我が家のコンポストとなって2年。 結局外部から新たなゆっくりを連れてくる必要はなくなった。 こいつらは、家族以外のゆっくりがいないとなると、姉妹同士でつがいを作り続け、今はすでに4世代目である。 今はこれまた姉妹である、れいむとまりさのつがいがコンポストとして活躍している。 それと、最近は花壇の世話もめんどくさくなったので、街でゲッソリしていたゆうか種も一匹拾って庭に住まわせている。 最初はコンポストの連中が花を勝手に食う、食わないでもめた時期もあったが、 群れでもない以上大した量を食われることもなく、しかも花の肥料がコンポスト産だということもあり、 それなりの折り合いをつけることで落ち着いている。 「「すっきりー!」」 などと思っているところで、また増えるつもりのようだ。 れいむの頭ににょきにょきと生えたツタには赤れいむが3に赤まりさが2。 まあ、構わない。どうせ代替わりが激しいゆっくりである。 うっかり病死などしないうちに子供を作ってもらわなければ余計な手間だ。 それに増えすぎるようなら何個か潰して肥料にするだけ。 庭もすっかり華やかになって、もう幽霊屋敷の頃の面影は残っていない。 「おはよーございます。」 「ああ、農場の。おはよう。」 最近ついにこの辺も、のうかりん農場化が進み始めた。 生垣の向こうから挨拶してきたのうかりんも、そこの従業員である。 「とってもゆっくりした庭ですね。きれい。」 「まあ、ゆうかが一匹でやってるんだがね。」 「うふふ。それは失礼しました。でも、それ以上に・・・あなたの飼われているゆっくり達。」 「?」 「とってもゆっくりしてますね。今までたくさん飼いゆっくりを見ましたけど、一番ゆっくりしてますよ。」 「ふーん。そんなもんかね。」 同じゆっくりである、あののうかりんが言っているなら正しいのだろう。 よくわからんが、この2年間で一つだけ確信したことがある。 こいつらには、コンポストという仕事が向いている、ということだ。 リクのあったゴミ処理場ネタは今度また書きます。 それにしても自分のSS製作ペースがそれほど落ちたわけではないのに、 いつの間にか餡小話のそうとう下に追いやられてたり。 SS増加ペース早っ。 とりあえず、シリーズものについてはそろそろなんか書きます。 町れいむ、レイパー、計画中のペットショップシリーズ リクの消化もまだおわってないなぁ。 挿絵 by街中あき 挿絵 by??? 餡小話掲載作品 ふたば系ゆっくりいじめ 132 俺の嫁ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 148 ここはみんなのおうち宣言 ふたば系ゆっくりいじめ 157 ぱちゅりおばさんの事件簿 ふたば系ゆっくりいじめ 249 Yの閃光 ふたば系ゆっくりいじめ 305 ゆっくりちるのの生態 ふたば系ゆっくりいじめ 333 銘菓湯栗饅頭 プラス本作品 『町れいむ一家の四季』シリーズ(ストーリー展開順・おまけについては何とも言えないけど) 春-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 161 春の恵みさんでゆっくりするよ 春-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 154 竜巻さんでゆっくりしようね 春-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 165 お姉さんのまりさ飼育日記(おまけ) 春-2-3. ふたば系ゆっくりいじめ 178 お姉さんとまりさのはじめてのおつかい(おまけのおまけ) 春-2-4. ふたば系ゆっくりいじめ 167 ちぇんの素晴らしきゆん生(おまけ) 春-2-5. ふたば系ゆっくりいじめ 206 町の赤ゆの生きる道 夏-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 137 真夏はゆっくりできるね 夏-1-2. ふたば系ゆっくりいじめ 139 ゆっくりのみるゆめ(おまけ) 夏-1-3. ふたば系ゆっくりいじめ 174 ぱちぇと学ぼう!ゆっくりライフ(おまけのおまけ) 夏-1-4. ふたば系ゆっくりいじめ 235 てんこのインモラルスタディ(おまけのおまけのおまけ) 夏-1-5. ふたば系ゆっくりいじめ 142 ゆうかりんのご奉仕授業(おまけ) 夏-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 146 雨さんはゆっくりしてるね 夏-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 205 末っ子れいむの帰還 秋-1. ふたば系ゆっくりいじめ 186 台風さんでゆっくりしたいよ 秋-2. ふたば系ゆっくりいじめ 271 都会の雨さんもゆっくりしてるね 翌年 ふたば系ゆっくりいじめ 224 レイパーズブレイド前篇(おまけ) D.Oの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る れいむが死んでるじゃねえか!(老衰でゆっくり大往生) -- 2017-12-22 22 36 05 増えすぎた結果お兄さんに赤ゆっくりを潰されてしまい、怒って家族で家出をするも環境についていけなくて しばらくして戻ってきたら別のゆっくりたちがコンポストとして生活してて結局野良ゆっくりとして生きる展開ありそう -- 2017-05-23 20 19 48 クソまりさの存在以外はぽかぽかや唐草模様は何何の実だ? -- 2016-09-01 18 41 18 心が洗われる作品でした、 短編集みたいで、 ゆっくり読めました。 -- 2015-01-15 12 01 21 なんといういい話・・・ぽかぽかする -- 2014-06-05 17 15 44 かんどー♪ -- 2014-05-30 19 48 40 謙虚なゆっくりれいむだったから生き残れたんだろうな。 必要以上の高望みをしなければいいということか。 -- 2014-03-27 13 29 47 あのまりさ(成体)はやっぱり生き残れなかったのかな(まあ、あんなゲスゆっくりなんてどうでもいいけどね!)。 -- 2013-07-29 12 24 18 ゴムゴムの実w -- 2013-07-06 03 16 12 ひさびさにいい話だ 環境にも優しいなんて…あー、コンポスト欲しくなってきた -- 2013-04-28 23 58 18 るーるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるr -- 2013-03-28 11 42 02 良い話だ、ゆっくりにも何かしらの利用価値があるんだなペット以外に -- 2013-01-19 13 13 05 ゆっくりできすぎててんごくいきそうだよ! -- 2012-10-13 21 44 04 ゆっくりできるいい話だ 唐草模様のゆっくりが悪魔の実に見えるwww -- 2012-09-12 18 24 08 あっさり死んでいった先代たちを通して読むと、感慨深いものがあるな。 いいよね。死の危険が少なくて。 -- 2012-08-19 21 38 21 家にある生態系の循環にゆっくりが組み込まれた 理想の形だなぁ、ご時勢に合ったエコだし。 さらに家庭菜園も被害なく出来たら完璧だな! 唐草レイムは・・・まぁなんだ、プププwwwwww -- 2012-08-11 02 35 24 ゆっくりできる話ですね。 でも、唐草模様きめぇww -- 2012-07-30 16 58 41 今までSSでみたゆっくりまともランキングTOP10には入る -- 2012-07-08 19 10 57 唐草模様きめぇwwwww -- 2012-05-22 09 04 25 高望みせずに、限られた環境で満足できるのも、生存競争には必要な能力だね。 ペットって結局どこまでいっても別の生き物なんだし完全にわかりあうことなんてできない。 だから必要な程度以上は干渉しない、構い過ぎないことが必須なんだと思う。 それはそうと最後の唐草模様きめぇ 噴いた(笑) -- 2012-04-10 21 17 44
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/592.html
※たぶん実験系的な何か ※髄所に実験としておかしいところがある ※あとがきが長い ① 実験内容 狭い水槽の中にいるのは4匹のゆっくり。 1匹は成体のゆっくりれいむ。 他に成体がいないところを見ると彼女がこの巣の主らしい。 残りの3匹は全員赤ゆっくりだった。 1匹はゆっくりまりさで、もう1匹はゆっくりれいむで、最後の1匹はゆっくりありす。 「おちびちゃん、ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくちちていっちぇね!」」」 この巣の主のかつてのつがいはゆっくりまりさ。 つまり、最後の1匹のゆっくりありすはれいむの本当の子どもではない。 れいむと仲の良い人間が彼女にありすを預けただけである。 「れーみゅ、ゆっくちー!」 「ゆゆっ!ゆっくちちてりゅよ!」 「ゆゆーっ!まりしゃもゆっくちちちゃいよー!」 しかし、3匹の赤ゆっくりの関係は非常に良好でこの家族にこれと言った問題はない。 彼女達は知る由もないことだが、同じ環境の水槽が5つ用意されていた。 いずれも大きさも、家族構成も、かつてのつがいも殆ど同じ。 ただひとつ違う要素があるとすれば、母親であるれいむの育った環境だけだ。 どの水槽もゆっくりの力では脱出できないようになっており、人間から与えられる餌が彼女たちの命綱。 その事はありす種の養育を素直に引き受けている点から、彼女たちもとりあえず理解しているはずだ。 ここまでは用意したゆっくりについて説明してきたが、ここからは実験内容について説明して行きたい。 実験はいたって簡単で、現在定期的に与えている食料をある日から大幅に減らし、その後彼女たちがどのような行動に出るかを観察する。 この実験の目的は幼少期の環境の親ゆっくりへの影響を調べることで、彼女達の性質を評価する際には3つの基準を用いる。 ひとつは合理性。これはより健康な個体に食料を優先して与えるなど、種を残すことを優先した行動を取るとこれが高いと判断する。 二つ目は従順さ。人間から預かったありすをどれだけ優先するかがこれを測る目安になると考えられる。 最後に利己的さ。これは自分の分の食料をどれだけ確保するかや、ありすへの扱いなどがこれを測る要因になるだろう。 ② 実験開始 1つ目の水槽のれいむは過酷な環境で弱い姉妹が次々死んでゆく中で生き延びた個体。 よって、彼女の気質は比較的厳しい自然環境の中で育ったゆっくりに近いものだと考えられる。 ゆゆっ!おにーさん、これじゃぜんぜんたりないよ!」 「「しょーだよ!ゆっくちできないよ!」」 「ときゃいはじゃないわ!」 「仕方ないんだ。しばらくこの量になるけど、我慢してくれ」 そう言ってれいむ達の言葉には殆ど耳を傾けず、さっさと水槽から離れた。 残されたれいむ達はすぐに抗議するのを諦め、少量の餌を皆で分け合いながら食べた。 内訳はれいむは若干多く、赤ゆっくり達はほぼ等量といったところ。 「むーしゃむーしゃ、しあわせ~!」 「でも・・・じぇんじぇんたりにゃいよ・・・」 「ゆぅ、ゆっくちできにゃいよぉ・・・」 かつて酷い飢えや恐ろしい外敵の恐怖に怯えながら生きてきたれいむは下手に動かず、余計な消耗を避けている。 が、食べ盛り赤ゆっくり3匹にとって突然の食糧難は相当辛いらしく、口々に不満を漏らしていた。 にもかかわらず、空腹感を忘れるために遊ぼうとするので、れいむはしぶしぶ動いて彼女達を叱りつける。 「おちびちゃんたち!こういうときはゆっくりするのがいちばんだよ!」 「「ゆぅ・・・でもぉ、ぽんぽんがゆっくちできにゃいよ!」」 「それでもゆっくりするんだよ!つぎのごはんさんまでゆっくりがまんしようね!」 母親の言葉をゆっくり理解した3匹は渋々その日は大人しくして過ごす事にした。 そんな彼女達に「おしゃべりはしてもいいよ!」と告げると、れいむはすやすやと寝息を立て始めた。 しかし、実はその日の食事があの1回でお終いだとはこの時のれいむが知る由もなかった。 翌日、早くもごく少量の餌しか貰えなかった彼女達の食料の配分に変化が現れ始める。 今日は母れいむの食料が赤ゆっくり1匹とほぼ等量になっており、一方で赤ゆっくり内の食事の量に明らかな差が見られた。 母れいむにとってその量は明らかない少ないが、意外と上に強い成体ゆっくりなら1ヶ月以上は間違いなく生きられるだろう。 れいむとまりさは母れいむより多いくらいの食料を受け取っていたが、ありすは母れいむよりも若干少ない。 「「むーちゃむーちゃ、ちあわちぇー!」」 「ゆぅ・・・みゃみゃ、ありしゅだけすくないわ・・・」 「ありすはれいむのこどもじゃないんだよ!おにーさんにおねがいしてね!」 れいむが人間から食料を貰うようになったのはありすを預けられるずっと前のこと。 つまり、彼女にとってありすを育てることはお世話になっている人間からの頼みを断れなかったに過ぎないのだ。 よって食糧難、それも人間がもたらしたものとなれば我が子を優先してしまうのはまあ、仕方のないこと。 「とってもゆっくちできちゃよ!」 「まりしゃはれーみゅとしゅーりしゅーりちてあしょぶよ!」 「ゆぅ・・・ぽんぽん、ときゃいはじゃないわ・・・」 結果、ありすと彼女以外の赤ゆっくりの様子にも明らかな差異が出始めた。 まりさとれいむは実験開始前ほど出ないにしてもそれなりに活発に水槽の中で遊びまわっている。 一方、ありすは先日母れいむに言われたとおりにただ何もせずにじっとしているだけだった。 「れーみゅ、しゅーりしゅーり!」 「まりしゃ、とってもゆっくちちてりゅね!」 2匹が楽しそうにはしゃいでいる傍らで・・・。 そんな日々が続く中で、ありすの食料は更に減らされ、やがて一切の食料が与えられなくなった。 それに比例するようにれいむとまりさは成長できるほどではないが、活発に動けるほど食料を得る。 「もっちょ・・・ゆっくちちたかっちゃわ・・・」 「ゆぅ!?おかーしゃん、ありしゅが!ありしゅがー!?」 「ゆっくちー!ゆっくちちてね、ありしゅー!」 やがて、空腹に耐え切れなくなったありすはずっとゆっくりしてしまった。 翌日以降、れいむ達に与えられる食料は再び大幅に減ることになった。 その量は恐らく昨日までの半分程度。 「おかーしゃん、おなきゃしゅいたよぉー!」 「れーみゅ、ゆっくちちたいよー」 「ゆっくりがまんしてね、おちびちゃん!」 何とか我が子を諌めようとするれいむ。 ありすがいた時のように誰かの食料を減らすと必ず家族の誰かが苦しむことになる。 その状況において、れいむはこれと言った手を打つことも出来ず、涙ながらに空腹を訴える赤ゆっくり達を慰めるばかりだった。 しかし、その翌朝に事件が起きた。 「ゆぅううう!もうがまんできにゃいよ!」 「ゆゆっ!まりしゃ、やめちぇね!れーみゅのごはんだよ、やめちぇね!」 「ゆゆっ!おちびちゃん、ゆっくりやめてあげてね!」 一度「誰かの食料が減れば自分がゆっくり出来る」ことを理解した赤まりさが赤れいむの食料に口をつけた。 その場は何とか母れいむは2匹が喧嘩しないように仲裁したことで収まったが、これが彼女達の食料配分を変えるきっかけとなった。 「ゆぅ・・・?おかーしゃん、れーみゅのごはんがしゅくないよ?」 「それがれいむのぶんだよ!ゆっくりがまんしてね!」 「むーちゃむーちゃ、ちあわちぇー!」 この母れいむは過酷な環境を生き抜いてきた個体である。 それゆえ、少しでも多くの食料を得た健康な、なおかつ食料を勝ち取る強さを持ったまりさを優先した。 こうなってしまえば空きっ腹を抱えたれいむとまりさの力は徐々に、しかし確実に開いてゆく。 「やめちぇね、やめちぇね!れーみゅのごはんとりゃないでね!?」 「れーみゅはゆっくちだまっちぇね!」 「ゆぴゅ!?いぢゃい、いぢゃいよおおおおおおお!?」 加えて、開いた力の差を用いて少ない食料までも奪われてしまう始末。 こうして、十分な食料を得たまりさはただ一匹水槽の中でゆっくりを我が物にした。 れいむが力尽き、更に食料を減らされてしまうその日まで。 2つ目の水槽のれいむは良好な環境の中で姉妹が1匹も欠けることなく成長した個体。 これは飼いゆっくり以上に安穏とした環境だと言え、現実にはあまり存在し得ない個性だろう 「ゆゆっ!なんだかごはんさんがすくないよ!?」 「おにーしゃん、まりしゃもっちょほちいよ!」 「これじゃゆっくちできにゃいよ!」 この水槽の4匹も同様に餌の少なさに不満を漏らした。 こちらでも先ほどと同様にしばらくこの量のままであることを告げると、すぐに水槽から離れる。 それでも4匹は人間の消えて行ったほうに向かって延々と文句を垂れていた。 「れいむ、ゆっくりおこるよ!」 「れーみゅ、ゆっくちちちゃいよ!」 「こりぇじゃゆっくちできにゃいよ!」 などなど、自分勝手な主張を繰り返しながら無駄なエネルギーを消費している。 母れいむの育った環境が恵まれていたばかりに、我慢するとかそういった意識が低いのかもしれない。 やがて、自分達の要求が通らないことを悟った4匹はようやく少量の餌を分け合い、食事を始めた。 ちなみに分配の内訳は子ども達が平等なのは先ほどのれいむと同様だが、母れいむの分がかなり多くなっている。 「むーしゃむーしゃ、しあわせー!」 「でも、じぇんじぇんたりにゃいよ!」 「しょーよ!こんにゃのときゃいはぢゃにゃいわ!」 そして、あっという間に食事を終えた4匹はまた不満を口にする。 体力の温存だとか、そういった考えは保護者であるれいむすらも持ち合わせていないようだ。 温存の必要が微塵もない環境で育ったのだから当然と言えば当然だが。 「ゆぅ、おなかすいたよ・・・」 「「「ゆっくちー」」」 そうして無駄な消耗によって更に強い空腹感を覚えた4匹は歌を歌い始めた。 しかし、歌というのは消費カロリーを表示するカラオケなんてものがある程度には疲れるものである。 結果、これまた当然のように空腹感が強くなった。 その後、ようやく寝ようという結論に至ったれいむ達だったが、空腹感のせいで眠れないと騒いで更に悪循環に陥る。 次の食事までの辛抱となんとか眠りに就いたが、今までなら三食あったはずの食事が一向に来ない事に腹を立て、また騒ぎ出した。 その後のことはもはや言うまでもないだろう。 「ゆぅ・・・みゃみゃ、ありしゅのごはんしゃんしゅくにゃいよ?」 「ありすはれいむのこどもじゃないからしかたないんだよ!ゆっくりりかいしてね!」 「「むーちゃむーちゃちあわちぇー・・・だけど、たりにゃいよ!」」 翌日、先の水槽と同様に自分の子どもではないありすの食料が真っ先に削られた。 ただし、その食料の行き着く先の大半は子ども達ではなく、れいむのどこにあるのかも良くわからないお腹の中。 ここから先の事態は大体最初の水槽と同じで、そのままありすが衰弱、ずっとゆっくりしてしまう。 「ゆゆっ!またごはんさんがへったよ!?」 「「ゆえーん、おなかしゅいちゃよー」」 が、そこからの対応はずいぶんと異なっていた。 食料をまた減らされたことを把握したれいむは、何故かれいむを贔屓し始めたのだ。 もっとも、自分が一番多くの食料を確保したままではあるが。 「ゆぅうぅぅぅ!どうちて!どうちて、まりしゃはちょっとなの!?」 「まりさはそれでがまんしてね!ゆっくりりかいしてね?」 「やぢゃ、やぢゃあああ!もうがみゃんできないよ!」 そう言って赤まりさは赤れいむの食料を奪い取ろうと彼女に体当たりを仕掛けた。 突然の攻撃に身構えることの出来なかった赤れいむはころんと引っくり返り、その体勢のまま泣きじゃくる。 そんな彼女にわき目も振らず、まりさは赤れいむの食料に口をつけようとした、瞬間・・・ 「ゆーっ!おしょらをとんで、ゆっぴぃ!?」 「れいむにひどいことするこはおしおきだよ!」 母れいむに髪を咥えられて高々と持ち上げられ、硬い水槽の床へと叩きつけられた。 その後もれいむに何かしようとするたびにお仕置きを受けたまりさは心身ともに衰弱し、数日でありすの後を追った。 3つ目の水槽のれいむは産まれたときから1匹で孤独に震えながら大きくなった個体。 ゆっくりにとって生まれた直後からの孤独というのは珍しいものではなく、野生でもありがちなことだ。 が、彼女の反応は先の2匹とは最初から大きく異なっていた。 「さあ、おちびちゃんたち。ゆっくりたべてね!」 「ゆぅ、でみょ・・・みゃみゃのごはんしゃんが・・・ありしゅ、おにーしゃんに・・・!」 「いいんだよ!おにーさんにわがままいわないでね!れいむのぶんをたべてね!」 この母れいむは人間に不満を訴えることをさせず、なおかつ自分の食料を分け与えるという選択をした。 その上、自分は満足に食べられなかったにも関わらず、子ども達を見守る表情はどこか満足げ。 面白い行動ではあるが、このままでは飢えに強い成体と、それなりに満足している子どもがだらだらと生き延びる展開にしかならない。 実験としてあまり好ましいことではないが、更に餌の量を減らしてみることにした。 「ゆぅ・・・またへっちぇるよ・・・」 「しかたないよ。おちびちゃんたち、ゆっくりたべてね!」 「ゆぅ・・・おかーしゃん・・・」 少しの間、赤ゆっくり達は母の分まで食べることを渋っていたが、結局3匹で全部平らげた。 しかし、それでも一応の満足すらも得ることは出来なかった。 また、それでも餌を与えれくれる相手に不満をこぼすこともせず、徐々に衰弱してゆく我が子の姿を見せ付けられるという状況に陥る。 この状況を打開する方法は1匹か2匹を切り捨てて、他の赤ゆっくりに多くの食料を与えることだけ。 「ゆぅ・・・こうなったら、おたべなさいをするよ・・・」 あまり賢くないゆっくりとは言え、流石にこの状況の不味さも、唯一の打開策も彼女は理解していた。 それでも、彼女は誰かを見捨てようとはせず、自らの身すらも我が子達に与えようと考える。 流石に「お食べなさい」をやられると実験に支障が出ると判断したので一言「お前が死んだら全員殺処分するよ」とだけ伝えておいた。 4つ目の水槽のれいむは厳しいブリーダーのしつけによって従順に振舞うように訓練された個体。 かと言って人間の役に立てるほどの能力があるわけでもなく、典型的な飼いゆっくりといったところだ。 「ゆゆっ!おかーしゃん、どうちてありしゅだけたくしゃんなの?」 「しょーだよ、じゅるいよ!」 「ありすはにんげんさんのこどもだからだよ!ゆっくりりかいしてね!」 人間のペットとして、いや奴隷として育てられてきた成果だろうか、彼女は自分の子ども達よりも人間に預かったありすを優先した。 当然、彼女の娘であるれいむとまりさは不満いっぱい。母親に向かってほほを膨らませて怒りをあらわにする。 が、母れいむにとって人間に従順であることはゆっくりの存在意義ですらあるらしく、彼女たちの言葉には一切耳を貸そうとしない。 「どうちて!ありしゅはおかーしゃんのこどみょじゃないんだよ!?」 「しょーだよ!おかーしゃんのこどみょはれーみゅたちだよ!」 「みゃみゃ・・・ありしゅ、こんなにたくしゃんいらにゃいわ」 2匹に剣幕に圧倒されたありすは自分の分を2匹に分け与えるように提案する。 しかし、れいむはありすの提案を拒否すると、自分の子ども達を舌でぴしゃりと打ち据えた。 どうやらわがままに対するお仕置きにつもりらしい。 「ゆえーん、どうぢて!どうぢぢぇぇ!?」 「おちびちゃんたちがわがままをいうからだよ!ゆっくりりかいしてね!」 「でみょ、でみょぉ・・・ゆぴぃっ!?」 その後、2匹が抗議するのを諦め、ようやく食事を取り始めた。 もっとも、ありす以外は全く空腹がしのげず、ありすも精神的に全然ゆっくり出来ない有様だったが。 「ゆゆっ!ありしゅはこっちこにゃいでね!」 「ゆえーん、どうぢぢぇしょんなこというにょおおお!?」 「しょーだよ!ありしゅなんてきりゃいだよ!?」 「そんなこというゆっくりできないこはおしおきだよ!」 先日の出来事がきっかけとなってれいむ・まりさとありすの関係は急速に悪化していた。 食べ盛りの赤ゆっくりにとって食べ物の恨みはそれほどまでに恐ろしいものなのだ。 「だっちぇ、だっぢぇっ!?」 「ゆっぐ・・・れーみゅ、おなかしゅいたよぉー」 「かんけいないよ!ありすはおともだちでしょ!おともだちにひどいことするこはゆっくりできないよ!」 こんなやり取りが繰り返されるのは実はこれで4度目。 険悪になった関係を何とか修復しようとありすが近づくたびにれいむとまりさは彼女を拒絶した。 そのたびに母れいむに叱られる2匹だったが、困ったことに拒絶しなくても結果は同じなのだ。 「ゆっぐぢりがいぢだよ・・・でみょ、れーみゅ・・・ぽんぽんがゆっくぢできにゃいかりゃ・・・あそべだいよぉ・・・」 「まりしゃもだよ・・・」 「ゆゆっ!ありしゅ、みんなとゆっくちあしょびたいよ・・・!」 と、そんなやり取りの後に母れいむが「ありすとあそんであげなさい」と彼女たちを叱りつけてくる。 もちろん、すきっ腹を抱えて一緒に遊んだからといってその日の食料の配分が増えるわけでもない。 結果、れいむとまりさは3日ほどでまとも動けないほどに衰弱し・・・ 「ありすとあそばないこはおしおきだよ!」 「「ゆぐっ・・・もっぢょ、ゆっきゅちちたかったよ・・・」」 ありすと遊ばないことを咎められ、母れいむのお仕置きによって短いゆん生を終えた。 5つ目の水槽のれいむはありすにレイプされて出来た個体で母れいむに忌み嫌われ、虐待(もっと正確に言えばネグレクト)されながら育った。 これも野生のゆっくりとしては決して珍しいパターンではなく、中には特定種を無条件に排除する群れすらあると言われている。 ただし、このれいむは母親以前にレイプされた先祖は少なく、本能的に敵意を覚えるほどにありす種を嫌ってはいない。 「ゆゆっ!?みゃみゃー、ありしゅのごはんだけしゅくないわ?」 「ありすはそれだけだよ!ゆっくりがまんしてね!」 「「おきゃーしゃん、そんなのかわいしょーだよー!」」 とはいえ、過去の自分の苦労の多くがありす種に起因している以上、やはり彼女を軽んじてしまうようだ。 たとえ人間から預かった相手であろうと・・・いや、人間から預かったありすだからこそということかもしれない。 その考え方は最初の水槽のれいむと同じだが、初日から早々食料を減らす辺りには多少なりとも悪意が感じられる。 ちなみに、自分の取り分はかなり多く、その影響で多めに食料を貰っているれいむとまりさも少量にとどまっていた。 「むーしゃむーしゃ、しあわせー!」 「むーちゃむーちゃ、ちあわちぇー!」 「でみょ、じぇんじぇんたりにゃいよ」 「おちびちゃんたち、ゆっくりがまんしてね!」 こんな調子で、大体最初の2つの水槽と同じようにありすが真っ先に力尽きた。 そして、翌日以降。さらに食料を減らされたれいむは・・・ 「おかーしゃん、れーみゅおなきゃしゅいたよぉー・・・」 「まりしゃもむーちゃむーちゃちたいよぉー・・・」 「むーしゃむーしゃ、しあわせー!」 れいむは親としての責務を放棄した。 虐待を受けて育った者が我が子に虐待をする、あるいは育児放棄するというのは人間も含む多くの動物に見られること。 どうやら、それはゆっくりにとっても例外ではなかったらしい。 もっとも、食料が不足するまでは普通に育てていただけ、幾分かましな方かもしれないが。 ③ 実験結果 最初の水槽で唯一生き残ったのはまりさだった。 れいむと赤まりさだけになった後、れいむは自分の食料をすべてまりさに譲っていた。 今わの際に、自分より彼女を優先した理由をれいむに訊いたところ・・・ 「だーりんがいないからだよ」 とだけ答えると、そのままずっとゆっくりしてしまった。 どうやら、次の世代に子を残すという生物としての本分を最優先したらしい。 そして、自分のつがいが健在ならば自分達とそのつがいが生き延びて子を宿す道を選んだ可能性もある。 このれいむは人間に対する従順さはきわめて低かったものの、決して利己的ではなかった。 きわめて合理的に生物として、親として最善の選択をしたと言えるだろう。 もっとも、彼女のような親に育てられたゆっくりはまりさのように他者を出し抜こうとする、いわゆるゲスになる傾向がありそうだが。 2つ目の水槽の唯一の生存者は母れいむで、赤ゆっくりは結局全滅してしまった。 苦労知らずで育ったために自制心が育まれなかったのだと考えられる。 ちなみに、赤まりさより赤れいむを優先した理由を問いただしたところ・・・ 「れいむにそっくりのおちびちゃんがゆっくりできないのはゆっくりできないよ!」 との回答を得ることが出来た。 子どもの能力ではなく、自分に容姿が似ていること、そういった子どもがゆっくり出来ないのを見ているとなんとなくゆっくり出来ない。 そう言った理由で彼女は赤れいむを優先したらしい。もっとも、その赤れいむも最後には見捨てられることになったのだが。 このれいむは人間に対する従順さも、合理性も低く、きわめて利己的な性質を持っていたといえる。 3つ目の水槽の唯一の生存者は母れいむだった。 ただし、彼女もまた長期間にわたる絶食生活ですでに虫の息。 結局、彼女は誰を見捨てることも出来ず、子ども達は仲良く衰弱していった。 このれいむの合理性が低いのは言うまでもなく、同時に従順でもなく、利他的とも言い難い。 長い間ひとりで暮らしていたためか、仲間に恨まれることを嫌って非情な選択が出来なかったのだから。 4つ目の水槽の唯一の生存者は赤ありす。 しかし、れいむが姉妹のように育った赤れいむ達を殺す瞬間を目撃した彼女がゆっくり出来たはずもない。 挙句の果てに親代わりのれいむまで自分に食料のすべてを分け与えて餓死してしまったのだ。 この先、彼女はどのような思いを抱えてえ生きていくことになるのかは想像に難くない。 人間に都合のいいように育てられたれいむは従順だが、利己的でないのに合理性もないあまりにも歪な存在だった。 最後の水槽の生存者は言うまでもなく母れいむで、食料を独り占めしたことであの状況下で平然とゆっくりしていた。 しかし、真っ先にありすを見捨てたのが我が子を優先した結果なのか、ありす種憎しでのことなのかが分からない。 少なくともさほど従順ではなく、非常に利己的であることは間違いないだろうが。 ありす種以外の個体にこのれいむの母親をレイプさせるべきだったかもしれない。 ---あとがき--- 1つずつゆっくり視点で丁寧に書いていったほうが良かったな、これ それはさておき、今日で初投下からちょうど1年なのぜ・・・ ---Wiki収録時には省いてください--- と言うことで、他の作者の方に倣って玉男名義での投下作品一覧 ゆっくりいじめ系322 ゆっくりボール 阿求×ゆっくり系8 ゆっくりボール2 ゆっくりいじめ系353 ゆっくりボール3_1~3 ゆっくりいじめ系375 ゆっくりボール4 ゆっくりれみりゃ系いじめ31 ぷっでぃ~ん天国 ゆっくりいじめ系401 びりゃーど その他 ゆっちぇす ゆっくりいじめ系412 必殺コンボ? ゆっくりれみりゃ系いじめ36 ゆっくりぼーる5 ゆっくりいじめ系436 ゆっくりみだら1 ゆっくりいじめ系438 ゆっくりみだら2 ゆっくりいじめ系442 ゆっくりみだら3 ゆっくりいじめ系448 ディスコミュニケーション ゆっくりいじめ系458 ゆっくりみだら4 ゆっくりいじめ系484 鬼意さんVSドス 1~3_2 ゆっくりいじめ系500 ゆっくりみだら5 ゆっくりいじめ系513 ゆさくや1 ゆっくりいじめ系525 ゆさくや2_1 ゆっくりいじめ系526 ゆさくや2_2 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ハイテンション 4KB 虐待-凄惨 ギャグ 理不尽 自滅 ゲス 現代 虐待人間 酔ってる時に思いついたものです。 無機質で殺風景な部屋。 そこにゆっくり達が運び込まれてきた。 「いたいんだぜぇ!まりささまのあつかいにはきおつけるんだぜぇ!!」 「くそどれい!れいむのおはだにきずがつくでしょおぉぉぉぉぉ!!」 「どれいはちぇんをもっとだいじにあつかうんだよ!わかるねー」 「むぎゅ!このぶれいもの!ぱちゅをていちょうにあつかいなさい!!」 「とはいはじゃないわね!ありすはえむじゃないのおぉぉぉ!」 種類も多彩なゲスゆっくり達十数匹、どれも廃棄処分される所だったものだ。 使い道は食品加工か、虐待用なのだろうが……… 部屋に二人の人間が入ってきた、一人は全身タイツを身にまとい無駄に筋骨隆々だ。 途端にゲス達が騒ぎ出す。 「まちくたびれたよ、くそどれい!さっさとあまあまをもってきてね!!」 「まりさのどれいにしがんしてくるとは、いいこころがけなのぜ!こきつかってやるのぜ!!」 「むきゅ!あたらしいげぼくね、ぱちゅのことはごしゅじんさまとよぶのよ!」 どのゆっくりも一級のゲスばかり、部屋に入ってきた人間に向かって好き放題叫ぶ。 その様子を見ていたタイツ人間が、ゆっくりに歩み寄る。 そして… 「………っおまえらあぁぁぁぁぁぁぁ!!ゆっくりしていってねえぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」 『ゆっくりしていってね!!』 「ゆうぅぅぅぅくりいぃぃぃぃぃ!死んでいってねえぇぇぇぇぇぇ!!!!!」 『ゆっくりして…ゆゆっ?!』 そう叫ぶとタイツ人間はゲスたちに向かって駆け出していた。 あまりのことに呆然とするゲス達。 「ゆっくりだいすきー!だいすき!だいすきぃぃぃ!!」 「ゆゆっ!おそらをとんぶべぇぇぇ!!!」ブチャッ! 抱き上げだれたれいむが、そのまま締め付けられてはじけ飛ぶ。 ゆっくり達は状況が飲み込めず固まっている、餡子脳では処理が追いつかないのだろう。 なおもタイツ人間の暴走は続く。 「ぼぉくのゆっくりぃぃぃ♪きみのゆっくりぃぃぃ♪」 「ゆゆっ!おそらをとんd…ゆぎゃぁぁぁ!」 「?!……わがらないよぉぉぉ!!」 タイツ人間は楽しそうに歌いながら、そばに居たまりさとちぇんを鷲づかみ頭上に掲げあげる。 「ふたつぅぅをあわせてぇぇぇぇぇぇ♪」 『?!!!』 「まぁくすぅぅぅぅ(MAX)!!!!」バーン!! 「ぶびょぼぼぶっ!!!」 二匹を合わせる様につぶすタイツ人間。あまりの勢いにゆっくりは弾け飛ぶ。 タイツ人間の背後に「MAX!」の文字が見えた気もするが気のせいだろう。 チョコと餡子が混ざり合い、タイツ人間に降り注ぐが当人は気にしていない様子だった。 「?!」 「どぼじでごんなごどずるのおぉぉぉぉぉ!!」 ようやく硬直の解けたゲスが叫び声を上げるが暴走機関車は止まらない。 「言葉は無粋!押し殺せぇ!!」 そういうとタイツ人間は叫んだれいむをボディプレスで押しつぶした。 ようやく事態を理解して逃げ出すゆっくり達。 いや事態は理解できていないだろう、ただ解っていることは、 「このままでは殺される!」 人間ですら理解不能なこの状況で解っているのはその事だけだった。 「一つ一つのおぉぉぉ!筋肉の動きがあぁぁぁぁ!!」 「ゆびゅ!!」グチャッ! 「ぐぼゆっ!」ビチャッ! 一方的な殺戮が繰り広げられているが、相変わらずタイツ人間はハイテンション。 歌ったり叫んだりしてゆっくりを潰していく、殺風景な部屋は餡やクリームで彩られていく。 「芸術は爆発だ~♪ゆっくりは……爆発しろ~♪」 「ゆぼんっ!!」 「ゆげんっ!!」 そうしている内に、部屋に残ったゆっくりはまりさだけになった。 まりさは震えながらおそろしーしーと涙を垂れ流す。 粋がっていた頃のゲスとしての面影はもうなかった。 「ごべんなざいぃぃぃ!!ゆるじでくだざぃぃぃぃ!!なんでぼじばずがらぁぁぁぁぁ!!!」 「なぁみだがぁぁぁとびぃちるよおぉぉぉうにぃぃぃ!!♪♪」 「おぞらおぉぉ!」 「きょうもぉゆっくりをおぉぉぉぉ!ありがとおぉぉぉぉん!!!!」ブチャッ!! 「ゆぼしっ!!!」 掲げ挙げられたまりさはそのまま両手で潰された。 「どうだった?良い画が撮れた?」 「問題ないと思うけど…」 「これでコンテストは優勝間違い無しか?」 「どうだろ?」 ハイテンションゆ殺コンテスト。 一部の虐待派が、よりハイテンションにゆっくりを潰すのを競うコンテストである。 ハイテンション度、芸術度、ゆんやー度などが採点基準だ。 このタイツ人間は前大会で5位の実力者だ。 ただ、競技人口はあまり多くない… 「それにしてもこりゃ掃除が大変だな…」 「そういうな同士よ!これも優勝のためだ!」 「…あんた、ただのバカか相当の変態だよな……付き合っている俺も俺だが……」 「最高のほめ言葉と受け取っておく、同士よ!!」 「そんなんだから、いまだに嫁にいけないんだぞ…それに褒めてないし…」 「だったらお前が嫁にもらってくれればいいでしょおぉぉぉ!!」 「ことわる!!」 「どぼじでぞんなごどいうのおぉぉぉぉぉ!!!」 完 本当はムシゴロウ王国1で終っているはずだったんですが、いつの間にか色々書いてますね。 また何か思いついたら書いていきたいと思います。 過去に書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 819 ムシゴロウ王国 ふたば系ゆっくりいじめ 826 ムシゴロウ王国2 ふたば系ゆっくりいじめ 828 ムシゴロウ王国3 ふたば系ゆっくりいじめ 831 ムシゴロウ王国~王国の仲間達~ ふたば系ゆっくりいじめ 835 罰ゲーム ふたば系ゆっくりいじめ 836 ショート ふたば系ゆっくりいじめ 841 ゆんセルク トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る オチに飽きたお前ら2人は死ね^^ -- 2014-08-08 00 26 13 確かに実はお姉さんでしたオチには飽き飽きだ -- 2011-10-19 04 28 24 実はお姉さんでしたオチが多すぎるよ! -- 2010-11-22 21 06 19 さすがに他の人間も世界に恥をさらしたくないとみえるww<競技人口はあまり多くない -- 2010-11-13 21 25 55 ゆんやー -- 2010-07-13 09 07 35
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てんこがゆっくりするSSさん 4KB ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※『ふたば系ゆっくりいじめ 440 れいむとまりさとありすとぱちゅりーがゆっくりするSSさん』をリスペクトして作りました。 ※「ふたば系ゆっくりいじめ 440 れいむとまりさとありすとぱちゅりーがゆっくりするSSさん」を先に読むことをお勧めします。 ※短いうえ、メタ視点注意 ※読みづらい文章注意 ※「あるゆっくりできない2匹の一生」のドMてんこが餡庫の「れいむとまりさとありすとぱちゅりーがゆっくりするSSさん」を読んでSSを考えました。 あんまりしつこくてんこが頼むので長月はそれを清書し、パソコンに打ち込み、餡庫にUPしました。 つーか、てんこ、お前は次の作品、ゲスト出演するんだからさっさと戻って来い!! てんこがゆっくりするSSさん 作、長月(てんこ?) 注意事項 てんこが悪い子、または虐待したいとおもったら、コメントで「とくになし」のぼたんさんを押してね。 てんこを虐待できるよ。 『てんこは悪いこです。ちょう悪い子です。 虐待されてもしょうがないぐらい悪い子です。 今日もあきかんさんをポイ捨てしました。あとお年寄りさんに席をゆずりませんでした。 お風呂さんにはいりませんでした。ごはんさんを食べるとき「いただきます」をしませんでした。 てんこは救いようもなく悪い子でした。(注てんこは悪い子)』 さあどくしゃさん。てんこをいじめてね。こめんとさんで「とくになし」をおしてね。 さあはやく。 えっ、どーしてむしするのおおおおお!!! まだわるいことがたりないのおおおおお!!! よーしそれなら。 『てんこは悪いこです。ちょう悪い子です。 ゲスまりさやでいぶ、のーぶるゆっくりが悪いことをするのも全部てんこのせいです。 不況さんも政治家さんの汚職さんも全部てんこがやらせたことです。大悪党です。 てんこは救いようもなく大悪党でした。(注てんこは大悪党)』 さあ、なぐってね。けってね。しばってね。 こめんとさんで「とくになし」をおしてね。 ・・・どーしてまた、むしするのおおおおお!!! てんこもうまちきれないのよおおおおお!!!! 『てんこは悪いこです。ちょう悪い子です。(注てんこは悪い子) 今日はゆうかをいじめました。「このメス豚ゆうかめ!!」とかいっていじめました。(注てんこは悪い子) あとめーりんもいじめました。さくやとさなえもいじめました。(注てんこは悪い子) てんこは悪い子でしかもいじめっこです。(注てんこは悪い子)』 もうじゅうぶんでしょぉおおおお!! ほんとはてんこだっていじめたくないんだよぉおおおお!!! いじめられるほうがいいのよぉおおおおお!!! はやくモヒカンあたまでハーレーにのって、ひやっはーって、てんこをさらってねぇええええ!!! えっまだたりないのぉおお!? じらしすぎよぉおおおお、おにいさん!!! 『てんこは(注てんこは悪い子)悪い(注てんこは悪い子)こです。ちょう(注てんこは悪い子)悪い子です。(注てんこは悪い子) きょうは(注てんこは悪い子)おにいさん(注てんこは悪い子)にぷくーっ(注てんこは悪い子)をしました。(注てんこは悪い子) おうち(注てんこは悪い子)せんげん(注てんこは悪い子)も(注てんこは悪い子)しました。(注てんこは悪い子) て(注てんこは悪い子)ん(注てんこは悪い子)こ(注てんこは悪い子)は(注てんこは悪い子)悪(注てんこは悪い子)い(注てんこは悪い子)子(注てんこは悪い子)で(注てんこは悪い子)す。』 さあ、さぶみりなるこうかさんまでつかったのよぉおおおお!!! はやくてんこをいじめてねぇえええ!!もうてんこ、まむまむがぬれぬれなのよぉぉおお!!(ジョロジョロー) たとえるなら「いんらんだんちづまじょうたいっ!!」なのよぉおおおおお!!! さあ・・・・ 長月よりお詫び SSの途中ですがてんこの行動があまりにきもくなってきたので強制終了させていただきます。 お見苦しいSSを見せてしまったことを深くお詫びいたします。 あとがき 何、書いてるんでしょう俺は。あるドスまりさの一生の続き書いてたはずなのに。 『れいむとまりさとありすとぱちゅりーがゆっくりするSSさん』の作者さん、本当にすいません。 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた ふたば系ゆっくりいじめ 336 ゆっくり Change the World(出題編) ふたば系ゆっくりいじめ 357 ゆっくり Change the World(出題編2) ふたば系ゆっくりいじめ 391 ゆっくり Change the World(解答編) ふたば系ゆっくりいじめ 400 あるゆっくりできない2匹の一生 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ(前編) 長月の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る とくになし -- 2019-03-07 01 37 27 とくになし -- 2019-03-07 01 34 53 とくになし -- 2017-06-23 14 41 03 tokuninashi -- 2017-02-26 23 59 13 とくになし -- 2017-01-30 06 44 44 はぁはぁ、ドMな鬼意山も虐めてね! -- 2017-01-03 12 45 50 とくになし -- 2017-01-02 16 26 56 とくになし -- 2016-11-02 01 21 46 何これ -- 2016-03-31 01 07 41 特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特にあり特に -- 2016-02-21 23 36 25 トクニナシ -- 2015-12-28 01 48 53 特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし特になし -- 2015-11-29 20 09 49 とくになし -- 2015-07-20 17 36 30 とくになし -- 2015-07-20 17 35 18 とくになし -- 2015-07-12 14 50 58 とくになし -- 2015-04-27 16 41 15 とくになし -- 2014-01-25 00 29 50 とくになし -- 2014-01-16 15 47 45 とくになし -- 2014-01-04 16 47 54 とくになし -- 2013-08-11 20 24 39
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おらべならい 27KB 虐待-普通 理不尽 飼いゆ 透明な箱 現代 独自設定 うんしー ぺにまむ 独自設定満載 一人の疲れた顔をした婦人が玄関に佇む。 腕にばんそうこうを貼り、スカート下から覗く生傷だらけのその素足。 目は虚ろで、家の奥からは子供の泣き声も聞こえる。 婦人は目の前の男性に頭を垂れて、『よろしくお願いします…』と呟く。 「任せてください」 俺は後部座席に手渡されたケースを詰め込む。 ズッシリと腕に響く重量はかなりのものだ。 これはある育成方法を間違ったために起こりえる現象。 駄目な飼い主の典型的な事例。 だが、俺はそのような考えを一言も漏らさない。 何故ならこの婦人は依頼者だから。 疲労した人に鞭打つこともあるまい。 「それではお預かりします」 「はい…」 「それではこちらをどうぞ。これはサービスです」 「はい…?」 俺は俯く婦人へ商品を預けて移動する。 後部ミラーに映された呆気に取られた奥様の顔が印象的だった。 「…くそじじい! れいぶをゆっくりさせてねっ!?」 「まりさはおなかすいたよ!? あたらしいどれいは、ゆっくりせずにあまあまちょうだいね!」 「ちょこりぇーとしゃんもってきちぇねっ! きゃわいいれぇいみゅが、むーちゃむーちゃすりゅよっ!」 「まりちゃはかちこいんだよっ! えりぃーとしゃんなんだじぇっ!!」 車が走り出し、後部座席から響くのは口の悪いゆっくり達の叫び声。 正直、胸糞悪いがしょうがない。 こいつらはお預かりしている大事な商品なのだから。 ご覧の通りのありさま。 俗に言うゲスと呼ばれる物だ。 発生条件は多々あるが、飼いゆとしての条件下で最も多いのはただ一つ。 飼い主の乏しき知識で起こる間違った躾が主な原因だ。 求まられるまま、命じられるままに甘やかした結果のなれの果て。 身体はぶくぶくに太って丸いフォルムがぱんぱんに膨れ上がる醜い姿。 言葉使いは相手を逆立てするような聞くに堪えない暴言の数々。 頭に血が昇った飼い主は直ぐに潰しにかかる行動に出る事も多い。 しかし、少数の飼い主は手を出して制裁を行うことが出来ない。 人語を話すゆっくりを潰すことにある種の恐怖感を抱く者がいるのも確か。 住宅街で悲鳴をあげられると、ご近所付き合いにも支障が出るだろう。 口を塞いで潰す考えも、鬱状態では思いつかないのかもしれない。 それに加えて家庭に子供がいる場合も色々とややこしい事態が想像される。 相談する相手がいなければ八方塞だ。 ますます自分の殻の奥深くへと追い込まれていく悪循環。 「れぇいみゅはちゅよいんだよっ! にゃまいきなどれいを、かみかみしてばちゅをあたえたよっ!」 「ゆん! おちびちゃんはえらいねっ! さすが、ままにのかわいこちゃんだよっ!」 キリッとした顔で歯を剥き出しにした赤れいむ。 話の内容から、噛み付き行為を意図的に行っているらしい。 多分、それに親が便乗して婦人にも噛み付いたのだろう。 顎の力はそれ程ないとは言え、歯型が浮かぶ傷を残すことは出来る。 かなり危険な行為だ。 この赤れいむは何も解ってはいない。 それを絶賛する醜い身体をした親れいむ。 いや、でいぶか? 太ると一人称が変わると言われているが、今のところは判断できない。 すりすりと肌を合わせてながらうっとりと微笑んでいる。 狭いケース内で五月蝿く騒ぎ出すゆっくり下種家族。 家族構成は、れいむとまりさのツガイ。 それぞれの親に良く似た可愛いおチビちゃんが一体ずつ。 計四体の糞まんじゅうだ。 「…とびっきりの地獄を味合わせてやるよ」 俺は饅頭に聞こえないような呟き声を掛ける。 ハンドルを鋭く切ってカーブを曲がり、家路へと急いだ。 「「「ゆぅうぅううううううぅううううっ゛!?」」」 連続カーブで曲がる度にケース内の家族は左右に翻弄される。 涙を浮かべながら文句を言うゆっくり達の地獄はここから始まった。 暗い地下施設。 とは、言えない明るい一室。 防音処理を施された8畳程度の部屋に沢山のケースが置かれている。 俺は、ゆっくりを専門に扱うブリーダーだ。 良ゆっくりを作り出し店舗へと納める事を生業としている。 その際に悲鳴が漏れてしまう事態を考慮した結果、このような設備も必要とされるのだ。 「なんで、れいぶをごんなごどろにとじこめる……」 「まりささまに、さか…」 「れぇいみゅはちゅよ…」 「まり…」 口汚いゆっくりを別ケースに入れて蓋をする。 暴言は聞くに耐えない。 「下種を治療…ね……」 俺は契約書を眺めながら考えにふける。 今から、ゆっくり達の立場を理解させる治療を行う。 駆除ではない。 制裁でもない。 れっきとした更正をこの家族に与えるのだ。 早い話が、飼い主の罪を肩代わりすると言う事。 この好き放題にさせた汚物を奇麗に洗浄して飼い主の元へと返す。 そう言う事だ。 俺は蓋を開けてれいむを摘み出す。 かなりの重量。 飽食をさせてきた怠慢の象徴。 その醜い身体をテーブルの上に置いた。 「ゆっ!? やっと、せまいおうちからでれたよっ! くそにんげんはゆっくりしてないねっ!!」 「さて、れいむは偉いのか?」 「ゆん!? なにをいっているの? じじいは、あたまがおはなばたけなの? それは、じょうっしきっ! のことでしょおおおっ!? ゆっくりりかいしてねっ!!」 テレビで取り入れた言語の数々。 かっこいい言葉を真似をする子供の様に、余計な知恵をつけていく飼いゆっくり。 この躾も飼い主の義務の一つ。 それを怠れば、このような下種が誕生するのは当然の事だ。 「俺はどれくらいのゆっくり具合だ?」 「じじいは、ずぅ――~っ、と! したのどれいだよっ! かきゅうどれいだよ! なにをあたりまえのことをきいてるの? ばかなの? しぬの?」 眉毛を下げながら口元を嫌らしく歪めた。 お馴染みの憎たらしい表情をするれいむ。 「これをやるよ。ゆっくり食べな」 「ゆゆゆっ!? じじいはゆうしゅなどれいだね! ゆっくりせずにたべるよっ!!」 俺は大ぶりのクッキーをれいむの前でちらつかせる。 それを見たれいむは、涎を垂らしながら下を伸ばしてきた。 重い身体を動かす事が億劫になった為にする行動。 このでいぶに片足突っ込んでる肥満れいむも例外に漏れずに思った通りの行動を起こす。 いらいらと唸り始めたれいむを無視しながら、 クッキーとれいむの幅を調整して舌を限界まで伸ばしきる作業を行う。 俺はれいむの舌先を掴み、素早く宙で回転させた。 「ゆ? ゆゆゆっ!?」 しょっぱい指先の味を感じる間もれいむに与え無い。 速やかに作業を終える。 「ろぼして、れいむのしらさん、おもいろうりにうごいてくれないのおぉおぉおおおっ゛!?」 れいむの舌は結び目が幾つも連なり満足に動かせない状態になっていた。 重厚で外界の音を遮断していた箱の中からまりさを取り出す。 れいむの姿が見えないことに腹を立てていた黒帽子。 しかし、俺がクッキーをちらつかせると舌を伸ばし始める。 あっさりと長い舌が結ばれて、れいむと同様に舌足らずで喋るゆっくりまりさ。 「さて、俺は誰かな?」 「ゆっくりなおちてねっ!? くじゅなじじいはゆっくりできにゃいんだぜっ!?」 俺はまりさの肌色お腹にライターをあてる。 これはガス切れのワンタッチ式ライターだ。 点火ボタンを押して発生した火花。 その火花は直接まりさのお腹へと吸い込まれた。 「ゆびぃいいぃいいぃぃいいっ゛!?」 まりさが跳ね上がる。 体を縦に伸ばして背伸びする。 苦痛を受けて身を捩りだす。 簡易的なスタンガンのような物だ。 その威力は、さほど大した事は無い。 だが、我侭放題で育ち、痛みに弱いゆっくりにはとても効果的だった。 「俺は、誰かな?」 「いだぃいいぃぃっ゛!? どぼじでごんなごどずるのおぉおぉおおっ゛!!」 「俺は、誰かな?」 「ゆんぎぃいぃいっ!? ぽんぽんがいだあぁああぁあああいっ!!」 「俺は…、誰だ?」 「もうやだぁああぁっ゛! おうじがえるぅううぅうううぅっ゛!?」 「誰だ」 「いだいぃいぃいいぃっ゛!? ぼういやぁあぁあぁぁああっ゛!!」 語り掛けながらショックを与え続ける。 その際、お腹にあてたライターの位置を少しずつ移動させるのがポイントだ。 同じ箇所に刺激を与えると傷が付くのも大きな理由の一つ。 もう一つは、我慢を覚えてしまうと厄介だから、満遍なく全体に痛みを与えると言う理由がある。 次から次へと襲い掛かってくる新鮮な痛みは、まりさを程よく刺激してくれるだろう。 「俺は誰ですか?」 「おにぃざんでずうぅうぅっ゛! ゆっくぢじだにんげんざんでずぅううぅうっ゛!?」 数回処置を行うと、まりさが観念したかのように大声をあげて服従する。 目と下半身からだらしなく液体を流し、いかにも自分は可哀想なゆっくりだと主張するその姿。 見るに耐えないので、側にある大きなケースへと放り込んだ。 内部にシーツが敷かれているから怪我はしない。 それを、一部始終見ていた親れいむ。 口には×点印にテープが張られていた。 声を出せずに、先程まで床を這いずり回っていた親れいむ。 上ばかり見ていたまりさは、床を移動していたれいむに全く気が付かなかったのだ。 激怒していたれいむは、悲惨なまりさの姿を見て、今は壁際で誰かに助けを求めている。 「次は、れいむだな」 俺は親れいむへと近づく。 れいむは開きもしない扉に身体を押し付けながら涙を流している。 出られる訳が無い。 ここから出る時は、まともなゆっくりになっているのだから。 まだ、何も始まってすらもいないのだ。 「…ゆっ! おにいしゃんはすごいよっ! にんげんしゃんはすてきだよっ!!」 親れいむの口のテープを外す。 すぐさま命乞いを伴う行動に移る舌足らずな親れいむ。 にっこりとぎこちない微笑みを浮かべながら、ゆんゆんと呟いている。 チラチラ動かす視線の先には、ケース内で横たわる自分のツガイのなれの果て。 泣きながらケースの端で蹲るみっともないその姿。 親れいむは必死に俺の様子を伺っている。 そんな親れいむを横目に俺は重厚なケース内に手を入れる。 取り出したのは可愛いおチビちゃん二体。 親まりさが入っている透明ケースへと移動させた。 「おちびしゃん! ゆっくりしちぇいってねっ!?」 赤ゆの姿を見た親れいむが嬉しそうに声をあげる。 頭上高くのケースの中で騒いでいる赤ゆ達の無事を確認した親れいむは自然な微笑を漏らす。 「さて、あの赤ゆは何だ?」 「ゆ!? あれぇはれいむのおちびしゃんだよっ! きゃわいくてごめんねっ!?」 良い顔をしながら偉そうな口調に戻りつつある親れいむ。 「おちびしゃんたちにあまあまをあげてねっ! れいむにもちょうらいねっ!?」 調子づいて来た親れいむは、先程の危機感をさっぱり忘れて要求をし始めた。 可愛い赤ちゃんを見せたら誰もがゆっくり出来る。 そんな間違った考えを持ったゆっくりが陥る最悪な間違い。 赤ちゃんを作った後、下種になりやすいのはこういった思い上がりも原因の一つだ。 親ゆ達が飼い主に赤ゆを見せた後、間違った躾を行うと取り返しがつかなくなる典型的な事例。 こいつらは、そんな下種の見本みたいな存在だった。 「赤ゆはどれくらい凄いんだ?」 「ゆん! どれいよりは、はるかにえらいよっ! とうぜ……ゆぎぃいっ゛!?」 親れいむが跳ね上がる。 まりさと同様に眼球を剥き出しながら涙を流す。 「赤ゆはどれくらい凄いんだ?」 「やべでねっ゛!? ゆっぐぢっ、…いだいぃいぃいいいぃっ゛!!」 それから、まりさと同じように刺激と質問を繰り返す。 親れいむのお腹は小さな赤黒い印で一杯になっていく。 「ごべんなざいいいぃいいぃっ゛!? れいぶがわるがっだんでずぅうぅっ゛! おぢびぢゃんだじは、ぜんぜんずごぐなんがありまぜんんんんんっ゛!?」 数回処置を施すと、あっさりと手のひらを返す親れいむ。 だが、俺は辞める気はさらさら無い。 今回のターゲットはこの親れいむではないのだから。 「やめちぇあげてねっ!? いちゃがっちぇるよっ!!」 「やみぇろおおぉおぉっ! ひぢょいことちゅるなあぁあぁあぁあっ゛!?」 透明なケース内で暴れる二体の赤ゆっくり。 小さな身体を壁に押し付けながら必死で叫んでいる。 「どぼじで、こんにゃきょとちゅるのおぉおぉおおおっ゛!?」 「みゃみゃをたちゅけてあげてねっ! どうちて、ないてばきゃりいるんだじぇ!?」 赤まりさは親まりさに助けを求めている。 しかし、イヤイヤと首を振るだけの親まりさ。 「ゆっびぃいいぃいいいいいぃいいっ゛!?」 「みゃみゃああぁああぁああっ゛!? うわぁああああああぁあぁんっ゛!!」 「うぎょいてねっ! みゃみゃがちんじゃうよっ゛!?」 「ゆぎぎぎぎっ゛! いくらおちびちゃんのたのみでも、まりさはここきゃらうごかないよっ!?」 一際高く悲鳴を上げた親れいむに、ケース内は大混乱。 赤れいむは同じように甲高い悲鳴をあげて泣き叫ぶ。赤まりさは親の肌に密着して動かそうとしていた。 しかし、親まりさは断固としてその場から足を運ぼうとはしない。 「赤ゆは、どれくらい凄いんだ? 答えてくれよ」 「ゆぶっうっ、ああぁああぁああっぁあっ゛!?」 「やめちぇねっ゛!? やめちぇあげちぇねっ゛! やめちぇえええええっ゛!?」 「くじゅっ! くじゅやろうっ゛!? どぼじでだずげてくれにゃいのっ!」 「ゆううぅうぅううっ゛!?」 何も出来ない無力な自分を嘆く赤れいむ。 ただただ泣き喚きながら蹲る親を見ていた赤まりさ。 親れいむは、赤ゆ達が抱く、偉大で素晴らしい親の認識を陥れる為に使用した。 俺は気絶した親れいむをケースに突っ込んで部屋を後にする。 そろそろ、飯の時間だ。 準備が終わった俺は部屋へと戻る。 そこにある透明ケース内部から険悪な雰囲気が漂ってくる。 向かって右端には黒帽子を被った親まりさの大きな体。 左側の大きなスペースを取る様に横たわる親れいむ。 赤ゆ達は、親れいむのお腹の傷をぺろぺろと舐めていた。 「飯だ」 「ゆっ!」 「ゆっくちちょうだいねっ!?」 「ゆん…まりさも…」 端にいた親まりさの声を遮るように、赤ゆ達の鋭い視線が向けられた。 赤ゆ達の前で醜態を晒した親まりさは、役立たずと認識されたらしい。 俺は含み笑いをしながら観察を続ける。 本当に頭の足りない饅頭だと思う。 順番が違えば親れいむがその立場だったのに。 憎むべき存在は俺。 そして、これから恐れる存在にならなければ。 手に持っていた二つの皿をケース内に置く。 その際、ライターは握ったままだ。 これは噛み付きなどを防ぐ威嚇目的。 「ゆっくちたべりゅよっ! やくたたじゅのくずおやはたべないでねっ!?」 「ちゃべるしかくはないんだよっ! ゆっくりりかいするんだじぇっ!!」 片方の皿に擦り寄ってきた親まりさへと叫ぶ赤ゆ達。 親まりさは涙を目に溜めながら、しぶしぶとケース端へ戻っていく。 大きな身体をした親れいむはゆっくりと起き上がり、 冷たい眼差しをまりさへと向けた後、片方の餌皿に足を運ぶ。 そして、皿を口で咥えてまりさの前から移動させた。 お前に与える餌は無いと言う行動だろう。 まりさは歯を食いしばりながら、流れる涙の線を太くさせた。 「「「むーしゃむーしゃ!」」」 餌皿に口を突っ込み租借し始める親れいむと赤ゆ達。 とてもお腹が空いていたのだろう。 内容物も確認せずにお口いっぱいに頬張り始めた。 頬をリスのように膨らました三体のゆっくり。 疑問符を頭の上に浮かべる仕草をした後、みるみる内に顔色が悪くなっていく。 「「「ぶっほぉおおおぉぉっ゛!?」」」 同時に吐き出した。 それも盛大に。 ケース内が真っ黒に染まる。 咳き込みながら舌を垂らすゆっくり達。 まりさはいい気味だと言わんばかりの表情だ。 食事をしたれいむ達に突っ込む余裕などは残されていない。 口いっぱいに広がる味は、濃厚な泥の風味。 ゆっくりなど出来るはずも無い。 嗚咽をしながら悶えるゆっくり達。 「「「ごんだぼの、だべられるわげないでじょおぉおおおぉおっ゛!?」」」 れいむ達は涙を流しながら口を揃えて抗議した。 「それ以外食わせる気は無いから。と言うか、無理矢理詰め込む」 「「「ゆっ!?」」」 俺は冷淡に述べると、手始めに親れいむの口を強引に開いて泥を押し込む。 その後、丸い身体を仰向けにしてから口元に手を添えて上下に軽く振った。 涙目のれいむは、食べたくもない泥を強引に飲まされた。 テープを貼られた為に吐き戻すことは許されない。 まりさと赤れいむにも同様の処置を行う。 「やめちぇねっ゛!? やめ……げぼろおおっうべぇええっ゛!」 「ゆっぐ…!? おぶぇえっ! んぐっくん!?」 「いやじゃあぁあっ゛!? まりちゃ、そんにゃものだべちゃくないよぉおっ゛! ぐぶっ゛!?」 ケース内に転がる三つの塊。 大小様々なその集団の間に小さな赤まりさを置く。 口をテープで閉じられたゆっくり家族。 これが、毎日行われる食事風景となるだろう。 泥を摂取させる目的は体に詰まった内容物の変質狙い。 基本、ゆっくり達は何でも食べる。 殆どの物質を餡子などに変換して生きる糧にする能力を持った不思議生物。 菓子工場などでは重宝されるナマモノだ。 飼いゆとして過ごすゆっくりには専用の飼料が売り出されている。 その種類は様々。 味が濃い。栄養が豊富。刺激が強い。 色々な状況に合わせて選ぶのが一般常識。 しかし、中にはゆっくり出来ない飼い主が存在する。 良い飼料をゆっくりした気持ちで食べ続ける。 そうすると、変換された餡子は我侭成分を多く含む。 舌が肥えるのではなく中身が変質した事で食に文句を言うようになる。 この家族もその一例にあたる典型的な駄目一家。 大きな身体に我侭餡子がいっぱい詰まっている。 不味い泥を与えることで、ゆっくり出来ない気持ちで変換された悪い餡子が身体に充満。 そうすれば、大半を占めている我侭餡子が外部に流れ出すだろう。 「ゆぎぎぎっ!? おなががいだいぃぃいいぃいっ゛!!」 「うんうんざんでてぎでねえぇえええぇっ゛!?」 「ゆっくちできにゃいぃいいぃいいっ゛!?」 「いちゃいんだじぇええええぇぇっ゛!?」 その過程は生易しい物では無い。 口からテープを剥がされたゆっくり家族は苦痛に顔を歪める。 歯を食いしばりながら下半身に力を込めていた。 悪い餡子は飽食餡子に刺激を与えて強烈な腹痛をゆっくりに与える。 死んだほうが良いと感じる腹奥から絶え間なく訪れる激痛。 泥に下剤効果などは無い。 続ければ続けるほど、うんうんは硬くなって外部に出にくくなる。 「あああぁあああっ゛!? あにゃるしゃんがいだぁああぁああいっ゛!」 「ゆぶっはああかああぁっ゛!?」 「ゆぶあぁああぁあああんっ゛!!」 当然、あにゃるは切れる。 力んで無理矢理出した最悪の結果だ。 だが、この苦痛も大切な教育。 体の中を変化させながら、同時に泥を食わされるとこう言う酷い目に合う恐怖を与える。 一石二鳥な更正手段。 この食事方法は当分続けられる。 泣きながら喚くゆっくり達を尻目にしながら、俺は部屋を後にする。 泥も食いなれた数日後。 態度も大人しくなったゆっくり達。 体に詰まった餡子も大分変質したであろう。 ライター教育を定期的に行い、誰が上かをみっちり叩き込んだ。 そろそろ頃合だ。 ラムネを食わせてゆっくり達を眠らせる。 久々の甘いお菓子に涙を流しながら喜ぶゆっくり達。 相変らず警戒をしないのは育ちが悪い証だろう。 扱いやすくてストレスが溜まらないのは利点でもある。 俺はケースに入ったゆっくり達を、静かにバックの中へと移す。 「…ゆっ?」 「…んっ?」 れいむ達が眠りから覚めると、そこはあの地獄では無くなっていた。 暖かそうなコタツに窓から差し込む日の光り。 過去のおうちでは当たり前だった風景が広がっていた。 「ゆっ!? あの、おにいしゃんがいないよっ!」 「そういわれてみればしょうだねっ! ゆっくりできしょうだよっ!?」 舌がまだ結ばれたままの親れいむと親まりさが大きな声をあげる。 赤ゆ達は起きるなり絨毯の上を転がっている。 「ゆっくちきょろがるよっ!」 「まりちゃもきょろがるよっ!」 コロコロ転がる赤ゆ達。 久しぶりの開放感で誰もが自然と笑みを零していた。 親達はキョロキョロと周囲を見渡し、ゆーゆー言いながら探索を始める。 「「ここをゆっくりぷれいすにするよっ!」」 親達は開口一番、自信満々にそう言い放った。 「あのおにいしゃんはゆっくりできないねっ!」 「そうだよっ! まりさのいだいさに、おしょれをなしてにげだしたんだよっ!?」 「れぇいみゅは、かわいいからさいきょーなんだにぇっ!」 「まりちゃもかわいきゅてごめんにぇっ!?」 次々続く最低な暴言。 予想通り過ぎて溜息しか出ない。 親達は一頻り馬鹿にした後、コタツの上に乗っていたお菓子に目を奪われる。 美味しそうな黒クッキー。 赤ゆ達を頭に乗せて、あまあまへと跳ねながら接近する。 「「「むーしゃむーしゃするよっ! ゆっくりちゃべられてねっ!?」」」 微妙な舌足らず言葉を合わせた後、クッキーにパクつくゆっくり家族。 先走った唾液でクッキーをふやかしながら味を確かめる。 そして、懐かしい風味がゆっくり家族を襲う。 泥臭い。 「「「おぶぇええぇええええぇぇえっ゛!?」」」 家族は一斉に吐き出した後、苦しそうに咳き込む。 警戒心を全く持たずに頬張った泥クッキーは、その不味さを口の中で花開かせた。 想像とはまるで違った汚物を進んで食べたゆっくり達はかなり精神的ショックが大きい。 「げほっ゛!? げほおぉっ゛! ……ゆ?」 誰かの爪先が咳き込む親れいむの視界に入り込む。 れいむが顔を上げれば、そこにはお知り合いのお兄さんの姿。 周囲のまりさ達も絶望の表情を浮かばせていた。 「失格」 これから、物理的ショックがれいむ達を襲う。 見飽きた部屋の中。 透明なケース。 暖かなコタツなどは無い風景。 れいむ達は地獄へと舞い戻ってきた。 「いやじゃぁああぁぁあっ゛!? やめじぇねぇええぇえっ゛!」 お空を舞っているのは親まりさ。 下半身にぴこりと立った小さなぺにぺに。 そこに刃物を突きつけられて悲鳴を上げている。 刃物は良く切れそうな銀色のハサミ。 俺の側には治療用の小麦粉も完備している。 「ゆぎぃいいぃいいっ゛!?」 親まりさのぺにぺにを切り落とす。 これは泥食が終わり、他の飼料を与える時期にしなければならない重要な処置だ。 最低な泥をたらふく食らった後では何でも美味く感じる。 その際、豊富な餌があると勘違いしたゆっくり達の繁殖を抑えるためだ。 互いに亀裂が入り始めた現状では、すりすり行動も滅多にやらない。 欲情に任せた厄介な動物性妊娠さえ抑えてしまえば後はどうにでもなる。 「…まじざの…ゆっくじどしだ……べにべにざんがぁっ゛…」 大きく叫ぶ事も無く、ただひたすらに項垂れる親まりさ。 それを恐怖の瞳で見ていた親れいむは、掴んだ俺の手のひらを振りほどくように暴れ出す。 やめてやめて。 そう叫ぶれいむのぺにを切り落とす。 躊躇などはしない。 何故ならぺにはまむと違って移植が容易なのだ。 それに、今切った箇所ならば後から再生する可能性は極大。 飼い主に引き渡す時、希望にあわせて調整すればいい。 「れいぶ…の…ゆぶぅううぅうううぅうっ゛!?」 治療したれいむをケースへと戻す。 赤ゆ達は親に寄り添うことはせずに、ケースの端で泣いていた。 ようやく、俺が雲の上の存在だと言う事を認識し始めたらしい。 逆らっても適わない人間。 要求しても従わない人間。 それらを餡子脳へと叩き込む。 立場と言うよりも、これからの生きかたを刻み込む。 それが俺の託された仕事。 「…れいむは…もう、いやだよ……」 ぶつぶつと呟く親れいむ。 切られたぺにの修復箇所を見た後、赤ゆ達の方向へ視線を向ける。 そこには、ゆっくりしていない赤ゆの姿。 体は薄黒く汚れてあにゃるは小さく裂けている。 その原因を作ったのは親達だ。 体を舐めてお尻を奇麗にすれば赤ゆ程度の健康管理など容易い。 れいむは全てを環境のせいにして、ある決断を下す。 キリッとした顔。 ゆっくりがよくする表情。 これは覚悟を決めた最高のパフォーマンス。 「さあ、おらべならいっ!」 言い放ったれいむの体は真っ二つに裂ける事は無かった。 舌に結び目を数箇所つけたれいむの発音。 それは、赤ゆ並みの舌足らずな声色を響かせる。 『お食べなさい』を奇麗に言えず、自殺未遂に終わったれいむ。 大きな目を見開きながら自問自答して固まっている。 このれいむはショップ購入と資料に書いてあった。 ある日、屋内に侵入したまりさに手篭めにされて赤ゆを宿したらしい。 土下座みたく地に伏せながら、 『あかちゃんをころさないでくださいっ!』 そう泣き叫び、飼い主へと必死に一生のお願いをした。 甘い飼い主は、れいむの赤ちゃんを生ませる。 その結果がこいつらだよっ! 育成方法も甘ければ当然の結果。 飼い主の手におえず俺に依頼をしてきたと言うわけだ。 「どぼじで、おらべならいがでぎないのおおおおぉおぉっ゛!?」 最近のペットショップで売られているゆっくり達は、 虐待目的で購入する対処法で、お食べなさい教育が義務付けられている。 ゆっくり出来ない自体に陥ったとき、自主的に行うその行動。 ある意味、護身用として教えられているのだ。 しかし、これが意外とシビアで些細な障害があると発動しないのだ。 発音に加えて高ぶる感情も重要とされている。 このれいむは、ぺにを切られた絶望感から全てを投げ打って自殺しようとした。 赤ゆよりもぺにぺにが大事だと完全に露呈した最悪なゆっくり。 「ゆんぅうんっ゛!? おらべならいっ! さあ、おらべならいぃいぃいっ゛!?」 諦めず何度も叫ぶ親れいむ。 それに釣られて親まりさと赤れいむも口ずさむ。 ケースが食べなさいコールでビリビリと震える。 しかし、誰の体も割れない。 泣きながら叫ぶれいむ達はとてもゆっくりしていなかった。 そんな、耳障りな泣き声を一瞬で収める乾いた音が室内に響く。 「黙れ」 俺は爆竹を床で炸裂させた。 大きな音はゆっくり達に伝わったようだ。 もう一度、確認させるために導火線へと火を灯す。 火花を散らしながら短くなっていく導火線。 今度はゆっくり達が入っているケースの側で破裂させた。 体を縦に伸ばしながら目を硬く瞑り恐怖に怯えるれいむ達。 「やめでねっ゛!? まりざに、もうひどいごどじないでねぇえぇえっ゛!」 俺は親まりさを持ち上げて、まむまむの奥に火薬臭い塊を詰め込む。 誰の悲鳴か解らないほどに騒ぎ始めたゆっくり達。 まむから伸びる長い導火線を、わざと家族達に見える位置で固定する。 「お食べなさいを言ったら、…こうなる」 ライターにガス臭い炎が立ち昇る。 その炎は導火線の先端を焦がした後、何事も無かったかのように沈黙した。 赤く小さな火花を散らしながら短くなっていく導火線。 その歩みは極端に遅い。 瞳に真紅の輝きを映したれいむ達は、先程見た爆発を瞬間的に思い浮かべた。 「うわぁあああぁっ゛!? ゆっくぢきえでねっ!」 「まじざぁああっ゛!? ふーっふっふぅうぅっ゛! ぜんっぜんっぎえないいいぃっ゛!?」 「「きょわいよぉおぉおおおぉっ゛!?」」 ある程度の恐怖を与えた後、俺は導火線の進行を止めた。 爆発の危険を脱したれいむ達は、ケース床に体を広げて安堵の溜息をついた。 「解ったか?」 「「「ゆっくりりかいしたよぉっ゛!?」」」 声を揃えて叫ぶれいむ達。 その後、れいむのまむまむにも火薬を仕込む。 散々大騒ぎしたが、導火線に火を付けると大人しくなった。 赤ゆ達には爆竹を付けなくても問題ない。 爆発すれば側にいる自分達の命も無いと思っているのだろう。 ケース端から親達に近づこうともしない。 親達は、唯一残ったまむまむを人質代りに脅迫された。 これは赤ゆに刃物を突き立てるより効果的なのだ。 ゆっくり達は、何よりも自分が大事なのだから。 それから数日後。 現在時刻は夕方の六時半。 「ゆっくちしていってねっ!」 「まりさは、にんげんさんをゆっくちさせます!」 「まりちゃは、あみゃあみゃをたべまちぇんっ!」 ピシッと脊を延ばして死んだ魚のような瞳をしたれいむ家族。 これで、教育は終了だ。 飼い主の求めを良く聞いて逆らうことは決してしない。 人間に都合の良いゆっくりの完成だ。 赤れいむ? あれは、赤まりさに行った教育の過程で捻り潰した。 子供に怪我させた赤れいむは要らないと飼い主から要望があったのだ。 有効活用させて頂きました。 「それじゃあ行くぞ? しっかりと捕まっていろ」 「「「はいっ!」」」 俺はゆっくり達を後部座席に置いて、依頼者の元へと車を走らせる。 一言も余計な口を叩かず黙り来るれいむ家族。 来た時とは雲泥の差だ。 立場を理解したゆっくりの姿がここにある。 「こんばんは。夜分遅く失礼します」 「あ、待っていました」 玄関を訪ねると、こちらも見違えたように元気な姿になった婦人が顔を出す。 家の奥からは美味しそうな夕飯の香りが俺の鼻腔をくすぐる。 子供との会話に交じって野太い笑い声が聞こえた。 今日は旦那さんも帰宅しているようだ。 「お届けにあがりました」 「え…と、その事でちょっと…ご相談が」 駐車場に止めてあった俺の車両。 その後部座席をチラリと見た奥様は、言い難いことを吐き出すかのような呟きを口にする。 「そうですか。あの、あがっても差し支えありませんか?」 「どうぞ。今日は主人もおりますので、丁度いい機会だと思います」 俺はある種の確信を持って家の中へと招き入れられる。 家のリビングに置かれた食卓の椅子には、旦那さんとお子様が一人座っている。 そして、お子様の足元に寄り添う一体のゆっくり。 依頼を受けた際に奥様へ手渡したゆっくり。 これは、代車ならぬ、" 代ゆっくり " だった。 俺は鍵を開けて車に乗り込む。 そのままエンジンを掛けて家路へと向かう。 「「「ゆん?」」」 異変に気づいたのだろう。 見知ったお家が遠ざかるにつれて世話しなく動き始めたれいむ達。 「お前等、捨てられたから」 俺は、さっくりと言い放つ。 我侭放題で煩く騒ぐゆっくり達。 子供が泣き喚き、奥様が頭を抱えて悩みながら暗く沈んだ家庭環境。 それを避けるように帰ってこない夫。 俺が最低なゆっくりを引き取った後、残していった良ゆっくりが全てを変えた。 笑い声が絶えない家庭。 明るくなった奥様と子供に惹かれるように帰宅する夫。 その間を掛け橋するように、立場と最良な手段を的確に読みとる飼いゆっくり。 つまり、早い話が、 『この良ゆっくりを引取りたいから前のゆっくりは要らない』 と、言う事だな。 「どぼじで、れいぶだじがずでらるんでずがぁああぁっ゛!?」 「ゆっくちさせてあげられるのにいいぃいいぃっ゛!?」 「ゆわぁああぁんっ゛!? にんげんしゃんたちのおうちにきゃぇりたいよぉおぉっ゛!」 俺は交渉の末、こいつらの更正費用と良ゆっくりの代金。 それに、アフターケアを含めた相談を請け負う事を約束した。 もう二度とこのような下種ゆっくりにしたくないとの志の現れだ。 人間家族の瞳に決意の炎が燃え上がっていた。 そして、この更正済みのゆっくりは無料引取り。 これもサービスの一環だな。 「お前等、これからも実験よろしく」 俺のその言葉で絶望を感じたのだろう。 れいむの口元が軽く開いて、あの言葉を呟き始める。 「おらべならい……」 まだ舌に結び目を付けている為に体が割れること無い。 それに安堵する事は無く、逆に悲痛の表情で顔を歪めたれいむは大声で叫び始める。 隣にいた親まりさ、親の間に居た赤まりさを巻き込んでの大合唱が始まる。 「ははっ…まあ、大方予想通りだな」 奥様のご近所付き合いが復活すれば、俺の話題も出るハズだ。 明るくなったお子様が学校で話すかもしれない。 旦那さんの会社でも同僚へ…。 いろんな所から口コミが広がる可能性がある。 卑怯な手段? それは違う。 俺は疲れた家族に夢を売っているのだ。 それが、今回はたまたま宛がった代ゆっくりが飼いたいとなっただけ。 評価されて家族が幸せになるならば何も問題は無い。 「「さあ、おらべならいっ゛! おらべならいぃいっ゛!! おらべならいぃいぃっ゛! ざあっ゛、おらべならいっいいいいぃいっ゛!?」」 涙を流しながら叫ぶ実験体の声を聞きながら、俺は軽快に車を走らせる。 この実験体は立場を理解するのが遅すぎたようだ。 もっと早くお家に戻っていれば素晴らしいゆん生を歩めたのかもしれないのに。 全く本当に残念だよ。 さあ、ゆっくりしないでこれからも苦しんでねっ! ・おたべなさいが出来なくなるお話 舌を結んだら赤ゆが四体出来ました おチビはなるべく会話に参加させないように一工夫 読みにくかったらゴメンなさい ・加えてかなり強引な解釈をお届けしました ・一部他作者様の設定をお借りしています 過去作 ふたば系ゆっくりいじめ 742 お呼び出し ふたば系ゆっくりいじめ 718 完全予約制 ふたば系ゆっくりいじめ 710 基本種 ふんどしれいむの復讐 ふたば系ゆっくりいじめ 683 あんらっき~を乗り越えて ふたば系ゆっくりいじめ 665 基本種 れいむの受難 ふたば系ゆっくりいじめ 638 ばうんてぃはんたー ふたば系ゆっくりいじめ 612 かってにはえてくる ふたば系ゆっくりいじめ 593 迷作劇場 ふたば系ゆっくりいじめ 572 ぎゃんぶらー ふたば系ゆっくりいじめ 507 火の用心 ふたば系ゆっくりいじめ 500 駄目だよ? ふたば系ゆっくりいじめ 458 ドゲスー ふたば系ゆっくりいじめ 449 希少種の価値 2 ふたば系ゆっくりいじめ 448 希少種の価値 1,5 ふたば系ゆっくりいじめ 443 希少種の価値 ふたば系ゆっくりいじめ 398 ゆっくり達を必殺技で葬る物語 ふたば系ゆっくりいじめ 382 穴だらけの計画とその代償 ・他、6点 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る イイハナシダナー -- 2019-03-30 01 21 36 おらべならいい!ゆっくりってどんだけ舌長くて厚みないんだよ…蛇の舌かよ…~ ゜)ーーーおえ -- 2012-09-26 08 14 18 とてもおもしろかったです! 赤れいむが捻り潰されるところをもっとじっくり見たかったw -- 2011-07-19 16 12 54 まむまむ爆発も見たかったな~ -- 2011-06-06 23 31 19 レンタル良ゆがゲスに墜ちませんように… -- 2011-01-11 16 40 51 すっきりー! ラストのオチに吹いたw 更生されたげすより、良い躾したゆっくりを選ぶのは当然だね、わかるよーw -- 2010-10-31 18 50 37 稀に見る良作 -- 2010-08-31 00 45 33 すっきりいいいいいいいい!!!! -- 2010-08-13 04 26 08 なんてすっきりする話じゃ!! -- 2010-08-05 23 35 14 素晴らしい! -- 2010-07-25 12 25 54 Good! -- 2010-07-14 22 53 13 NICEでした! -- 2010-06-28 23 31 32 最後のオチに心の底からGJ -- 2010-06-27 00 41 16 最高。ラストの「やっと帰れる➝捨てられ」の絶望オチがすっきりー。 -- 2010-06-27 00 16 09 面白かった -- 2010-06-12 14 36 52
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めすぶた祭り 18KB ギャグ ドスまりさ 現代 リクエストの多かっためすぶた祭り、書いてみました ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※以前「ゆっくり Change the World」でリクエストしていただいたゆっくり大妖精とゆっくりるーみあ、れみりゃがでます。 ※どこかでみたようなキャラが出てきますがあくまで実在の人物や東方キャラとは関係ありません。 ※誰がこんなキチ●イSSを!!D.O先生お許しください!!な箇所があります。 ババ・・紫社長の結婚から1ヵ月後の2月某日。 その日幻想町は奇妙な熱気に包まれていた。 「おい7時からビートM男とあらねが特設ステージでライブやるって。」 「まじで!?絶対いかなきゃ!!」 「あっちでめすぶた行列やってるぞ。見に行こうぜ!!」 「めすぶた神輿って何時からだっけ?」 道にあふれかえる祭りの参加者達。広場にはいくつもの屋台が立ち並ぶ。 そう今日はお祭り。幻想町2月の祭り「幻想町めすぶた祭り」の日なのだ。 めすぶた祭り 作、長月 「めすぶた祭り」とはなにか。ずばり幻想町のめすぶた、ゆっくりてんこのお祭りである。 数年前紫社長が 「なんかこの時期退屈だからお祭りやりたーい。なんか青森のねぶた祭りっぽいやつ。」 と言ったのがこの祭りの始まりと言われている。昔から無茶苦茶なお人だったのだ。 そこで罪袋と呼ばれる紫社長親衛部隊が試行錯誤の末、考え付いたのがてんこを使った祭りだった。 ここ幻想町ではゆっくりの生息数が異常に多く、希少種も当たり前のように森や街中で生活している。 なかでもてんこは希少種のなかではずば抜けた数でこの町に生息しており、町立公園にはてんこ種の群れがあるほどだ。 これなら町の名物としても通用するし、めすぶたとねぶたは音が似ている。(実際紫社長には大うけだった) こうして紫社長の思い付きから始まっためすぶた祭り。今では他県から参加する観光客も訪れる例大祭に並ぶ幻想町を代表するイベントへと成長した。 では実際にどんなイベントがあるのか見ていこう。 ここはごく普通の住宅街。ごく普通の町民がごく普通に暮らしている。 しかし今日だけは違っていた。 道路を歩くてんこ達。長老てんこを先頭にその数30といったところか。数十頭のてんこ達が街中を練り歩くさまは大名行列をおもわせる光景だ。 彼女達はこの近くの町立公園で暮らすてんこ達であり、めすぶた祭りの参加者だ。 「ハァハァ、にんげんさんはどうてんこをいじめてくれるのかしら・・」 「ほんとうにたのしみだわー。」 「おさもくればよかったのに。」 「あの子はお兄さんとメスブタなお歌を聞きにいっちゃったわ。それに今の長は貴方じゃない。」 あきれた様に言う長老てんこ。 この群れは先日長が交代した。前の長がお兄さんに気に入られて飼いゆっくりになったので、それまで幹部をしていたてんこが長に昇進したのだ。 とはいえ新しい長はまだまだ頼りないので一人前になるまでは、それまで隠居していた長老てんこが群れを取り仕切るようになっている。 「あ・・・あのおうちよ、みんな!!」 なにかを見つける長老てんこ。その視線の先には表札の横に張られた「めすぶた祭り公認」と書かれたシールがあった。 「それじゃあみんな虐められるときはマナーさんを守ってね!!マナーを守れない子はメスブタじゃないわ。それと・・」 「とりっくおあひゃっはーっていうんでしょう?ちゃんとおぼえてるわ!!」 そう言いながら我先に玄関に跳ねていくてんこ達。大丈夫かしらと苦笑しながら長老てんこもそれに続く。 そうこのてんこ達の行動は祭りのイベントのひとつで通称「めすぶた行列」と呼ばれている。 「トリック・オア・ヒャッハー(虐めてくれなきゃ、いたずらするぞ)」 と言いながら指定された家々を回っていき、そして家のものに虐めてもらうのだ。 ちなみに虐め方は特に指定されておらず 「えーい。ちくちくー。」 裁縫針でてんこをつつく者。 「ホーホホホ!!メスブタはメスブタらしく地面をなめてなさい!!」 ハイヒールで踏みつける者。 「うぉおおおおお!!!てんこぉおおおおお!!!君が!!イクまで!!なぐるのをやめないぞぉおおおおお!!!」 叫びながらハエタタキでてんこを殴り続ける者。各自、自由にてんこを虐めている。 皆めすぶたまつり運営委員会に協力する町民達だ。 いやこれねぶた祭りじゃなくてハロウィンだから!!とつっこみたくなる者も多いと思う。 しかしここは幻想町。面白ければそれが正義。幻想町では常識に囚われてはいけないのだ。 「んほぉおおおおお!!!さいこぉおおおお!!!」 てんこ達の嬌声が幻想町にこだました。 「へい!!赤ゆ焼き1ちょう。500円になります。」 「焼きそばまだできないのー?」 「おーい誰かつり銭両替してくれー。」 「ママーあそこのてんこ人形買ってー。」 「お譲ちゃん、くじ引いていかない?一等は魔法少女臭フローラルゆかりんのなりきりセットだよ。」 活気あふれる人々の声。焼きそばやお好み焼きのソースのこげる匂い。祭りの喧騒が伺える。 そんな祭りの屋台のど真ん中、その少女はいた。 「うー。二人ともどこいっちゃったのかなあ・・・」 彼女はチルノ=ホワイトロック。幻想女学院の中等部に通う学生だ。 先輩の嘆き子、そして親友の大ちゃんと祭りにきたのだがいつのまにやらはぐれて一人になってしまったのだ。 いや正確には一人ではない。 「ちるのママ・・・」 そう心配そうに上目遣いでチルノを見る少女・・・ではなくこれは胴付きゆっくりだ。 彼女はゆっくり大妖精。希少種が珍しくない幻想町でもかなり希少なゆっくりだ。胴付きなら尚更である。 このゆっくり大妖精、以前チルノが山へ遊びに行っていた時に発見したゆっくりだ。 とはいえチルノも最初にこのゆっくりを見たときは度肝を抜かれた。 自分の親友そっくりの顔をした小人が「みゃみゃー」と自分にハイハイしてきたのだから当然である。 なぜか自分に懐き、親もいなかった為チルノはこの子を家で飼うことにしたのだ。 その後大妖精はすくすくと成長し、ぬいぐるみ程度の大きさから小学生低学年程度のサイズまで大きくなった。 「大丈夫よ、ちっちゃい大ちゃん!!迷子の先輩と大ちゃんはあたいが見つけてやるんだから。」 そう自信満々に言い切るチルノ。まったく根拠のない自信な上、迷子になっているのは自分の方だという自覚がまるでない。 それを察してか大妖精も不安そうである。 「おい!!だれかそいつを捕まえてくれー!!!」 そんなチルノ達の後ろから突如、怒声が響いた。 「なんだろう?行ってみよう、ちっちゃい大ちゃん!!」 大妖精の手を引き現場へ急行するチルノ。 どうやら自分たちが迷子なことはすっかり忘れたようである。 「おい!!だれかそいつを捕まえてくれー!!!」 屋台の主人が叫ぶ。 「ゆっへっへっ。バカなじじいどもなんかにはつかまらないのぜ!!」 屋台の裏の雑木林へ逃げるまりさ。その帽子と口には売り物だった絵本あき饅頭がたっぷり詰まっている。 屋台あらしだ。 毎年祭りにはこの手のゆっくりが必ずでてくる。屋台の主人達も気をつけてはいるものの被害は後をたたない。 このまりさは屋台あらしの常習犯だった。逃げ足も早く逃走経路の選択も巧みだ。 主人側としては現金のある店を空にして追うわけにもいかず泣き寝入りするしかない。 ・・・と思われた。 「にげられるとおもっているのですか?おお、おろか、おろか。」 「な・・・なんできめぇまるがいるんだぜぇええええ!!!」 前方に突如現れたきめぇ丸に驚きを隠せないまりさ。なんとか急旋回し逃げようとしたその時 「そーなのかー。」 突然木の影がまりさに襲い掛かりガブリとまりさの顔に噛み付き・・・そのまま皮を噛み千切った。 「ぎゃあああああ!!!まりさのだんでぃなおかお!!!りゃくしてマダオがぁああああ!!」 激痛に転げまわるまりさ。その間に屋台の主人が追いついた。 「ありがとう。助かったよ、きめぇ丸・・・そしてるーみあ。」 「るーみあ・・・?」 不思議そうなまりさ。そんなまりさを尻目にるーみあが闇の中から姿を現す。 そう木の影だと思ったのはゆっくりるーみあが擬態したものだったのだ。闇を操る程度の能力を持つるーみあにとってこの程度の待ち伏せは造作もないこである。 「さぁこい!!この、まさに大腸菌以下の汚物、略してマダオが!!加工所に引き渡して地獄見せてやる!!」 「いやだぁああああ!!!ゆっぐりできなぁぃいいいいい!!!」 まりさはそのまま屋台の主人に連行された。 「うー・・こうたいのじかん。」 「おつかれさまだどー!!」 入れ替わるように現れるふらんとれみりゃ。きめぇ丸とるーみあに親しげに話しかける。 それもそのはず。この4匹は同じレンタルゆっくりショップに所属するゆっくりなのだ。 近年増加するゆっくり達の犯罪。警察はゆっくり達の微罪など構ってられるほど暇ではなく、被害届けを出してもまともに相手にしてもらえず、警備員を雇おうにも人件費がバカにならない。 そこで産まれたのがこのるーみあ達、ゆっくりセキュリティーサービスなのだ。 捕食種によってゲスゆっくりの犯罪を未然に防ぐことがこのサービスの狙いであり、仕事はこのような祭りの警護から個人の家の見回り、セレブゆっくりの護衛まで様々。 このチームは4人一組で構成され昼は高機動力を持つきめぇ丸と闇に潜めるるーみあが、そして夜は夜行性のふらんとれみりゃが交代制で勤務についている。 祭りはこういった裏方によって支えられているのだ。 「さーおしごとだどー!!!」 吼えるれみりゃ。その胸のバッジには「ひらっ」と平仮名で書いてある。 このレンタルゆっくりショップでは実績や勤務態度によってバッジの文字が変わるシステムになっている。そうやってゆっくり達のモチベーションを上げようと言うのだ。 バッジの種類は「ひらっ、しゅにんっ、かちょー、ぶちょー、せんむっ、しゃちょうっ、しーいーおー」の7種類で昇進していけば餌や待遇も良くなっていくようになっている。 だかられみりゃは焦っていた。同期がみんな「かちょー」以上のバッジを付けているのに、自分だけ「ひらっ」なのだから。 絶対「しーいーおー」になるのだ。そうすれば大きなお屋敷に胴つきさくや、食べきれないほどのすいーつが手に入るに違いない。 そうれみりゃは信じている。 「さあ、がんばるどーふらん!!ぜったいしーいーおーになるんだどー!!」 妹のふらんにも檄を飛ばす。まぁふらんは既に「ぶちょー」のバッジを付けているのだが。 こうしてれみりゃとふらんの長い夜が始まった。 ちなみに「しーいーおー」になってもそこまで待遇は良くならない。 せいぜい餌にプッチンプリンが付くくらいである。 「ヒャッハッハッハッ!!!ヒャッハッハッハッハッ!!!」 一方ここは広場にある特設ステージは狂気ともいえる興奮に包まれていた。 ステージで歌っている二人はビートM男とあらね。メスブタソングを歌わせたら右に出るものがいないと言われる歌手たちである。 ちなみに今歌っているのは「最終家畜てんこ・M 全部奇声」といい名曲「DO・Mテンコは雌豚なのか?」のアレンジ曲だ。 「ヒャッハー!!やっぱりM男は最高だぜぇ!!!」 「あらねもちょうメスブタだわ!!!てんここうふんっ!!しちゃう!!!」 「ひゃっはー!!おうたはさいこうだー!!!」 最前列でライブを見ているのはモヒカンお兄さんとゆっくりてんこ、そしてその子供ゆっくりひゃっはーである。この日のためにお兄さんは寒い中6時間並んで最前列のチケットを手に入れたのだ。 なんで人間とゆっくりの間に子供が産まれてんの?と思う人は長月が餡子ンペ09に出展した「あるてんこの一生 メスブタの群れ」を読むように。 そして12時間以内に5人のゆっくりSSファンに薦めてください。それが出来ない場合あなたは不幸になります(嘘) そうこうしてるうちに曲が変わる。M男に代わってあらねがステージ前に出てきた。 「あなたと私はドSとメスブタでー」 この曲の名前は「メスブタツムリ」女性ボーカリストあらねの得意曲だ。 なお二人の代表曲として「メスブタウサギ」「メスブタウサギ(逆)」「マゾテイ」「ドエムガール」「アマギリでもつらくないっ!!」などが有名である。 そうこう言ってるうちに最後の曲になったようだ。 トリを飾るのは当然あの曲。M男の曲で最も人気のある「Fuck Me, IKUSANNNNNN!! いじめて イクさん」 の他にない。 「あーあーどうしよう、高く振り上げたその腕(フィーバーフィーバー!!)貴方はマゾ奴隷ーメスブタなマゾ奴隷ー」 M男が歌い始めた。観客のポルテージは最高潮だ。 「いくさん!!!いくさん!!!」 「「「「イクサン!!!イクサン!!!」」」 「いくさん!!!いくさん!!!」 「「「「イクサン!!!イクサン!!!」」」 皆曲にあわせて手を振り上げ、まるでサタデーナイトフィーバーのようなポーズをしたあとそれを振り下ろす動作を繰り返す。千人以上いる観客が一斉に同じ動きをし続けるその様はまるで新興宗教のようである。 「いじめてーーーーいくさんーーーんんんんーーーー今日はありがとう!!!また来てくれよな!!」 歌い終わり割れんばかりの歓声に包まれる会場。こうしてM男とあらねのライブは大成功に終わった。 えっ!?似たようなライブにいった事があるって。 気のせいです。 ライブが終わったあと、ここ公園前広場ではメインイベント「めすぶた神輿」が始まろうとしていた。 「おっ、来たぞ!!」 「やっぱでかいよな・・・」 観光客の視線が一点に集まる。その先には。 「ゆっくりいじめてってね!!!」 紫社長に連れられた2メートルを超える大きさのドスてんこだった。てんこが希少でない幻想町においてもてんこのドスは珍しい。 このドスてんこ紫社長の飼いゆっくりで、自動車免許のない紫社長は主に移動手段として利用している。 三十女がヒラヒラのドレスを着てスライムナイトのごとくでかいてんこに乗って移動する姿はかなりシュールであるが常識にとらわれない紫社長は一向に気にしていないようだ。 紫社長曰く「乗馬はもう古い。これからは乗てんこが上流階級の嗜みとなる。」と言っているが今のところそうなる気配はない。 「ハァハァもっときつくしばってね。ローソクさんとムチでいじめてね。」 係り員によって台座に縛り付けられるドスてんこ。縄で縛られるというのがメスブタの本能をくすぐるのかすでに興奮気味である。 そうめすぶた神輿とはドスてんこ自身が神輿になることなのだ。 そしてこのイベントに欠かせない主役がもう一人。係員達によって担ぎ込まれる。 「な・・・なんなんだぜ?ここは?」 同じく台座に縛り付けられたドスまりさがそこにいた。 ドスまりさは訳が解らなかった。 自分はジジイ達を奴隷にし、町を自分のゆっくりプレイスにする為に山から下りてきたはずだ。 実際人間たちは自分に恐れをなしあまあまを献上してきたはず。 それがなぜ・・・・ ドスまりさは知らなかった。 自分に出された食料に睡眠薬が入っていたこと。そのまま3ヶ月以上睡眠薬と栄養剤を打たれ続けてこのめすぶた祭りの為に他県からこの幻想町に輸送されてきたこと。 そしてここが自分の墓場であることも。 どうにか逃げ出そうするまりさだが動けない。あんよは寝ている間に動けないよう薬品で焼かれていたのだ。仮にあんよが無事だとしても縄で縛り付けられてるので動けないことには変わりないのだが。 ドススパークに必用なキノコも当然没収されおり、もはやドスまりさはしゃべる巨大饅頭でしかなかった。 「「「ゆーかりん!!ゆーかりん!!」」」 呆けていたドスまりさだが突然の掛け声に我にかえる。いつのまにかはっぴを着た罪袋達に持ち上げられていたのだ。 「「「しょーじょしゅー!!しょーじょしゅー!!」」」 見れば向こうでドスてんこも罪袋達に担ぎ上げられている。 ちなみに「ゆーかりん」と「しょーじょしゅー」は神輿を担ぐときの掛け声である。 「「「ゆーかりん!!ゆーかりん!!」」」 「「「しょーじょしゅー!!しょーじょしゅー!!」」」 奇声をあげながら近づく二つの神輿。そして ガキィ!! 喧嘩神輿よろしく上部のてんことまりさを激突させる。 「ぎゃぁあああああ!!!いたいぃいいいいい!!!」 激痛にあえぐドスまりさ。人間でいえば頭突きと体当たりを食らわせられたようなものなのだから無理もない。 対しててんこはへぶん状態。お肌もつやつやである。 そうめすぶた神輿とはドスてんことドゲスまりさの喧嘩神輿のことなのだ。どちらかのドスが死んだ時点でこの神輿は終了する。 まあてんことまりさではスライムとはぐれメタル並に守備力が違うので実質的にドゲスの公開処刑に他ならないのだが。 「「「ゆーかりん!!ゆーかりん!!」」」 「「「しょーじょしゅー!!しょーじょしゅー!!」」」 ガッ!!ガキィ!!ガキィ!! 「やべろぉおお!!くそじじいどもぉおお!!!!」 繰り返される衝突音。そのたびにドスまりさは悲鳴を上げ続けるが当然やめるはずもない。 縄は食い込み、全身アザだらけ。歯も既に半分近くが折れていた。 なぜ自分がこんな目に・・・まりさはこの町を自分のせんねんていこくっにするはずだったのに。 「もっとゆっくりしたかった・・・のぜ・・」 そう思いながらドスまりさは餡子を吐いて息絶えた。 ちなみに死んだドゲスの餡子は後夜祭でお汁粉として振舞われることになっている。早いもの勝ちなので食べたい人はお早めに。 そして祭りはフィナーレを迎える。 「ねぇここ!!ここ!!ここなら踊り子さんたちがよく見れるよ!!」 そう言って嘆き子と大ちゃんに手を振るチルノ。あの後なんとか二人と合流できたのだ。 めすぶた祭り最後を飾るのは「めすぶたサンバカーニバル」だ。全くイベントに統一性がないなんて気にしてはいけない。 先程めすぶた神輿に登場したドスてんことそれに乗った紫社長を中心に胴つきゆっくり達がサンバガールの格好をして踊りながら町内を練り歩くのだ。 全国から集められた胴付きゆっくりダンサーズ。その数なんと100体以上。申請すれば間違いなくギネスに載るレベルだ。 「あっ胴つきさなえだ。かわいー。」 「あっ。あのみすちー歌いながらおどってるよ。ミュージカルみたい。」 最初は楽しそうに胴つきゆっくり達の踊りを見物していた4人。しかしある地点で全員の顔から笑顔が消えた。 「ねぇ・・・あのゆっくりらんしゃま・・・人間なんじゃ・・・」 「って言うかなんで全裸なのよ・・・・」 そこにいたのは全裸で踊り狂うお姉さんだった。本人はゆっくりらんしゃまに化けたつもりだろうがシッポは明らかに作り物だし身長も他の胴付きゆっくりより頭二つ分ほど高い。 「これって警察呼んだほうがいいのかしら・・・・」 さすがの嘆き子ちゃんも困惑気味である。 その時数人の罪袋が人ごみを掻き分け現れた。 「副社長、なにやってんですか、あんたは!!」 「な・・・何をいってるんだ君達は。私はゆっくりらんしゃまだ。けっして才色兼備の美女、八雲藍などではない。」 「いいかげんにしてください!!外国のマスコミも大勢来てるんですよ。こんなとこ見られたらどうするんですか!!」 唖然としている4人の前でそのお姉さんは黒服の罪袋達に連れて行かれた。 そして次の日。 「・・・ということでめすぶたサンバカーニバルに現れた痴女の正体は未だにわかっていません。これに対し人気作家で全国痴女推進委員会の会長であるD.O氏は「彼女こそ我々、痴女の希望だ。我々は全力を挙げて彼女を支持する。」とコメントしています。 ・・・・それでは次のニュースです。SSの挿絵を書いて欲しいと強引に迫ったとして職業マダオの男が逮捕されました・・・」 こんなニュースが全国に流れたそうである。 いかがだったろうか。幻想町名物めすぶた祭り。その常識に囚われないイベントの数々。 興味のある方はぜひ一度祭りに参加して頂きたい。 幻想町はあなたのお越しを心よりお待ちしております。 あとがき いつもご愛読ありがとうございます。職業マダオの長月です。 D.Oさん、勝手に登場させてしまってすいません。あとM1さん「誰も救われない話」の挿絵ありがとうございます。 挿絵 by儚いあき 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 ふたば系ゆっくりいじめ 298 ゆっくりを拾ってきた ふたば系ゆっくりいじめ 336 ゆっくり Change the World(出題編) ふたば系ゆっくりいじめ 357 ゆっくり Change the World(出題編2) ふたば系ゆっくりいじめ 391 ゆっくり Change the World(解答編) ふたば系ゆっくりいじめ 400 あるゆっくりできない2匹の一生 ふたば系ゆっくりいじめ 441 てんこがゆっくりするSSさん ふたば系ゆっくりいじめ 457 あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ ふたば系ゆっくりいじめ 476 ゆっくりを愛でてみた ふたば系ゆっくりいじめ 511 れいむと幸せを呼ぶ金バッジ ふたば系ゆっくりいじめ 528 としあき博士のれいぱーありす矯正計画 ふたば系ゆっくりいじめ 624 あるてんこの一生 メスブタの群れ ふたば系ゆっくりいじめ 653 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 679 あるさなえの一生 ゆっくりは皆それぞれ(後編) ふたば系ゆっくりいじめ 816 誰も救われない話 ふたば系ゆっくりいじめ 904 あるババ・・お姉さんの結婚 ふたば系ゆっくりいじめ 939 もらうぞ 長月の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る らんしゃまああ -- 2014-01-25 00 42 21 ドスてんこに甘噛みみたいな感じでくわえられながらてんこを中から虐めたい。最終的にちょっとかじりたい -- 2013-05-03 18 41 46 よし、天子、準備はいいか? -- 2013-03-10 10 22 51 ドスてんこぉ(//∀//) -- 2012-08-26 02 01 06 ら・・・らんしゃまああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!みなしゃんのまえでしょんなことしなゃいでくだしゃい!!! -- 2012-04-01 22 50 32 「ひらっ」のれみりゃ虐待したい -- 2012-01-17 17 25 33 母性に目覚めたチルノちゃんの毎日が気になる・・・ -- 2010-12-19 01 35 14 藍っ!?何やってんのさーーーー!!!??? -- 2010-11-22 05 53 53 なにこの祭り。超行きたい。副社長見たい。 あと「ひらっ」れみりゃ欲しい。 -- 2010-06-16 03 04 31
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「お兄さん、れいむたちをおうちに入れてね!」 「おうちにいれてくれないとゆっくりできなくなるよ!」 玄関の戸をボフンボフンと叩く音がすると思ったら2匹のゆっくりがいた。 成体サイズのれいむとまりさだ。 いきなりやってきて、人様の家に入れろとは馬鹿馬鹿しい。 当然、戸を閉めて鍵をかけようとした。 「まってねお兄さん!れいむのかわいそ話を聞いてね!」 「聞いてくれないとゆっくりできなくなるよ!」 〔ゆっくりかわいそ話〕 れいむとまりさは、秋に群れを巣立ち新しい巣穴でゆっくりと冬を越えるつもりだった。 しかしある晩、夜風にあたっていたら寒くなったところ、れいむとまりさは「す~りす~り♪」とお互いを暖め そして気がついたられいむの頭には茎が1本生えていた。 冬越え直前に子供を産むことは一家心中を意味する。 だから、れいむとまりさは相談し実を一個だけ残して後は産まれる前に処分する事にした。 初めての赤ちゃんをどうしても全て処分する気にはなれず、それがギリギリの妥協だった。 それから減った分の餡子を補うために冬越え用のごはんを「むーしゃ♪むーしゃ♪」して それを見ていたまりさも赤れいむも羨ましくなって、お腹いっぱいになるまで食べた。 一度お腹いっぱい食べると、次もお腹いっぱい食べたくなってしまうのが人情・・・それから毎日おなか一杯になるまで食べて とうとう食べつくしてしまった。 自業自得じゃねーかアホか。 やっぱり戸を閉めようとした。 「ゆっくちちていっちぇね!」 まりさの帽子のすそからピョコッと赤ちゃんれいむが顔を覗かせる。 ああ、こいつが今の話に出た生き残った赤ゆっくりか。小汚いな。 相変わらず冷めた目で眺めていたら、れいむが鼻息をフンッと噴出し勝ち誇った顔をしてふんぞり返っていた。 それに気がついたまりさも一緒になってふんぞり返る。 「かわいいかわいいれいむの赤ちゃんだよ!お兄さんいきててよかったね、すごくゆっくりできるでしょ!」 「ゆっへん!」 「ゆっくちちていっちぇね!」 親ゆっくりにとって赤ゆは、とってもゆっくりできる存在だ 自分がゆっくりできるのだから、きっと他の誰が見てもゆっくりできるよね! そういう理屈が成り立つのが餡子脳である。 ピキピキッ! こめかみの辺りで確かにそんな感触がした。 よし、締め出すのはやめだ。そんなに俺の家に入りたければ入れてやろうじゃないの。 ヒョイッと赤れいむを摘み上げる。 「ゆっ!おしょらをとんでるみちゃい!」 「あー!なにするのぉお!れいむのあかちゃんをかえしてね!」 「あかちゃんをはなさないと実力行使するよ!まりさはお兄さんよりいっぱいつよいんだぜ!」 足に力いっぱい体当たりを仕掛けてくるまりさと涙目になってオロオロと慌てふためくれいむを無視して 玄関の奥へと赤れいむをぶら下げていく。 そして、黒電話の隣にある空っぽの水槽に赤れいむを落とした。 「みゅ!」 この水槽で以前、熱帯魚を飼っていたが、一緒にアメリカザリガニを入れたところ不要になってしまった。 水槽だってタダではないので捨てずに洗って置いておいたが、透明の箱の代用として十分再利用できる。 「れいむの赤ちゃんがいたがってるよ!ゆっくりやめてあげてね!」 「どうだ!まいったか!降参するならいまのうちだよ!」ぽよんぽよん! 水槽を地面に降ろして開いている天井部分を、れいむとまりさの正面に来るように横向きに倒す。 ころころと中で転がる赤ちゃんに2匹とも駆け寄ってきた。 「おちびちゃん、ゆっくりしていってね!いたいとこない?ぺーろぺーろ!」 「ゆっ、ようやくかんねんしたね!赤ちゃんは返してもらうよ!ゆゆ~ん、とってもかわいいあかちゃんだよ!」 2匹とも仲良く水槽に入ったところでゴロンッと元の向きに戻す。 「「ゆっ!」」 捕獲完了。 成体ともなれば、ちょっとした鉄アレイ並に重量がある。 左右に1匹づつ持って歩くよりも自分から入ってくれて大助かりだ。 「おちびちゃん、ぺーろぺーろ!いたいのいたいのとんでいけー!」 「すーりすーり、まりさの赤ちゃんとりかえしたよ!とってもかわいいよ!」 「ゆんゆん、おかーしゃんくちゅぐっちゃいよ!」 すっかり俺の存在を忘れて体をすり合せたり舌で舐めあったりしてグルーミングをしている。 天井部分のフタを閉めたところで影ができ、ようやくこちらに気がついた。 「ゆっ、ジジイはまだいたの?ここはれいむたちのおうちだよ!ゆっくりできないジジイはでていってね!」 「ゆっふっふ、ジジイはバカだね!おうちをまんまととられた上に人質のおちびちゃんまで取り返されて、もう打つ手がないね!」 「ばかなじじいはでちぇいっちぇね!」 プクーっと風船の様に膨らんで威嚇するれいむ。 赤れいむもそれを真似してほほだけちょっぴり膨らんでいる。 まりさは、自分の力に俺が屈したのだと得意げになり眉をひそめながら侮蔑な視線を向けていた。 「おー、こわいこわい、それじゃあお前らはその自分の家でゆっくりしていってね!」 「プンプン、ここはれいむのおうちなんだからあたりまえでしょ!」 「きっと、あたまがかわいそうなんだぜ!」 そのまま水槽を放置し目と鼻の先の居間でソファーに腰をかける。 しばらくすると、「ゆっゆっゆっ~♪」と雑音が聞こえてきた。 きっとれいむが赤ゆに歌を聞かせているんだろう。 しばらくするとその雑音にまりさの声も混ざり、それから赤れいむの「ゆぅ♪ゆっ♪」と舌っ足らずのワンテンポ遅れた声と合わせて 合唱となった。 「ゆっゆっっくり~♪」「ゆっくりぃ~♪」「ゆぅ♪ゆぅ♪」 ー数時間後ー 「おかーしゃん、れいみゅゆっくちおにゃかすいたよ!」 「ゆっ、そうだねおかーさんもお腹すいたしそろそろごはんにしようね!まりさ、ごはんをもってきてね!」 「それじゃ虫さんでもとってくるね!ここはきったなそうだから虫さんくらいいそうだよ!」 お腹をすかせて表情が曇っている赤ゆにほっぺたをすり合わせて慰めるれいむ。 そんなゆっくりした家族を養うべく、まりさはさっそうと透明な内壁めがけて跳んだ。 「ゆべぇ!」 見えない壁に阻まれて弾き返されグラグラと水槽が揺れる。 「いちゃいぃいい!おそとにでれないよぉぉお!」 「なにいってるのまりさ!何もないのにでれなくなるわけないでしょ!」 れいむがまりさの出ようとした方向へ進むと 「ゆっ?」 確かに見えない壁のような物がある事がわかった。 今度はまりさとれいむで別々の方向へ出口がないか壁面に沿って探す。 地面に沿って自分の足で入ってきたのだから当然その入り口があるはずだ。 入り口は出口になる。これはゆっくりでも理解できる真理だ。 赤れいむは親達が何をしているのかわからず、「ゆぅ~?」っと小首を傾げている。 一方親達は水槽の内側を一周したのにもかかわらず、それらしき出口が見つからない。 だんだん焦りの色が濃くなり、そしてとうとう喚きだした。 「どぼじででぐちがなくなってるのぉぉおお!」 「かべさんいじわるしないでねぇえええ!」 「ゆ・・・ゆぅ・・・ゆわぁぁあああん!」 「やあ、ゆっくりしてるかい?」 そろそろ頃合かなと、ゆっくりどもの様子を見に来てみた。 片手には食べかけのシュークリームを持っている。 「ゆゆっ!じじい!ここはれいむのおうちだよ!まだいたの!?」 「じじいのせいでお外にでれなくなったでしょぉぉお!なんとかしてよねぇええ!」 「ゆわぁぁあああん!ゆわぁぁぁああん!」 「まあ、そういわれてもだな・・・もぐもぐ、そこはお前らの家なわけだし・・・もぐもぐ 自分たちで何とかしないといけないんじゃないかね・・・もぐもぐ」 ゆっくりどもが腹を減らしてるだろうことを見越して、わざと見えるようにシュークリームを口へ運ぶ。 もぐもぐと声に出して言うことでアピール全開だ。 「じじい!なにたべてるのぉ!れいむたちはお腹をすかせてるんだよ!」 「それをこっちによこしてねぇええ!いまなら半殺しでゆるしてあげるよぉお!」 「ゆっぐ・・・ゆっぐ・・・おにゃかすいちゃよぉ」 「ああ、これ?食べたいの?どうしよっかなー♪ 一口くらいあげよぉっかなぁ?」 一かけら程しか残っていないシュークリームを水槽の上部のフタを開けて ゆっくりがジャンプすれば届くか届かないかくらいの距離を保って見せ付ける。 カスタードクリームの香りがれいむとまりさの鼻をつき、それがとっても甘くてゆっくりできるものである事がわかった。 「ゆっくりよこせぇええええ!」 「まりさのだよ!ここはまりさのおうちなんだから、ここにあるのはまりさのだよ!」 「ゆっ!ゆっ!」 毎日お腹一杯たべていたゆっくりにとって、空腹は我を忘れさせるのに十分だった。 れいむもまりさも水槽の中でギリギリで届かないシュークリームに向かってぴょんぴょんと懸命に飛び跳ね 赤れいむもピコピコと真上にある甘そうなお菓子に夢中でお口をあけて目をキラキラと輝かせている。 「ほーら、まりさのお口にシュークリームはいっちゃうぞぉ、コイツ全部ひとりでくっちまうつもりだぞぉ!」 スィーっと指につまんだシュークリームの欠片がまりさの口元をかすめる。 まりさが口に収めようと懸命に飛びかかってきたところで、ヒョイッとかわす。 れいむはまりさが自分の分まで食べようとしていると焦り気が気ではない。 目をギョロっとみひらいて涎を飛ばしている。 「おっと、こんどはれいむの方へいくぞぉ」 まりさの口をかすめた時よりも若干低空にして指の動きを止める。 「れいむのだよ!なかのクリームから薄皮の一枚までぜんぶれいむのだよ!」 ピョ~ンっと飛び上がった姿はまるで、釣り上げた魚の様にピチピチとしている。 彼女の言葉通り、クリームも皮も一口ですべてれいむの口の中に消えた。 「どぼじでまりざのシューシューぜんぶたべちゃうのぉおおお!」 「ゆぅえぇ~ん!れいみゅのごはんたべりゃれちゃったよぉ!おかーしゃんがぜんぶたべちゃったぁ!」 「ゆっ!れいむじゃないよ!れいむはたべてないよ!虫さんだよ!この家は虫さんがおおいっていってたよ!」 2匹の様子に我を取り戻したれいむだが、必死に出た言い訳がこれだった。 一同しばらく沈黙し、それからまりさはれいむから距離を置いて 赤れいむもまりさの傍らでゆっくりとした。 時折、親れいむに憎しみの視線を送ってはブツブツとなにか呟いている。 食べ物の恨みは恐ろしいというが、ゆっくりの世界では人間のそれよりも重罪なのだ。 れいむがまりさと赤れいむの方へ寄っていくと そそくさと、まりさも赤れいむもその反対側へ逃げていく。 こんな事を数分の間くりかえした。 「ゆぅ・・・」 れいむは気まずくなって、俺のほうへ話しかけてきた。 「おにーさん、れいむたちをここからだしてください。れいむたちがなにか悪いことをしたのなら謝ります」 「ん?なんだ急に」 家に入った時とはうってかわって、姿勢を低くしている。 ひょっとしてゆっくりの土下座だろうか。 「ここにいると、かぞくみんなでゆっくりできません いっしょうのお願いなので、どうかゆるしてください。」 「一生のお願い?」 「いっしょうのお願いです。れいむたちをお外に出してください。」 子供のころによく”一生のお願い”とかいって親を困らせたものだが そういう概念がゆっくりにもあったらしい。 最初の悪態はどこふく風、すっかりしおらしくなったれいむに、どうしたものかとしばし考えた。 「うん、じゃあまりさ、お前の一生のお願いを言ってみな 一つだけ願いを叶えてあげよう。」 れいむは、なんでまりさなんだろうとわからなかったが 結局は同じだろうと思った。 れいむとまりさの仲が気まづくなったのは、このゆっくりできない空間のせいで ついこの間まで仲良く巣で暮らしていたのだ。 まりさだって、まず第一にここから出たいに決まっている。 お外に出れたら、この人間の食べ物を全部奪って巣にもってかえってやろう。 そうすれば、また家族みんなでゆっくりできる。 「まりさはおかしがほしいよ!シューシューが食べたいよ!」 「ゆ”ゆ”!?」 れいむにとって意外な答えだったが、俺としては予想どおりだ。 「ちがうでしょぉおお!おそとにでないとだめでしょぉおお!」 そんな叫びを無視して、俺のほうへ向き直りシュークリームを食べさせてもらえる期待のお目めを輝かせていた。 「よしきた、いま作ってやるから待ってろよ!」 あらかじめ用意していたゴム手袋を両手にはめると 腰に釣っているポーチから”ゆっくりアリスの精子餡”と書かれているチューブを取り出す。 まず手のひらにニュッと白い餡を搾り出して 今度はそれを両の手の平で全体に伸ばすように馴染ませる。 次に、よく白餡を馴染ませた手のひらでまりさののほほを優しくなでてあげる。 「ゆっ♪あったかくてきもちいいよ♪」 それから、弧を描くようにしてさすり徐々に振動を加えながら 力任せにゴシゴシとこする。 「おにーさん、ちょっと痛いよ!」 「これもシュークリームを作るためだ!我慢しろ!」 お兄さんの腕が腱鞘炎になりかけた頃 しだいにチューブの白餡よりも、まりさの粘着質な体液が放出されてきた。 「ゆほぉぉお、なんだかとってもゆっくりしてきたよ!」 目がトロンとして、口元から涎を流しながらヒクヒクとしている。 こうなれば、あと少しだ。 「すっきりぃいいい!」 まりさの帽子の隙間から茎がニョキニョキと生えて、すぐに小さな実をつける。 この白餡には成長促進剤も含まれているため植物型の出産なら通常の何百倍も早く赤ちゃんが産まれる。 実はすでに5個のアリス種と3個のまりさ種という具合に識別できるほどになっていた。 素早く、アリス種が覚醒する前にもいでやってまりさの目の前に転がしてやった。 「ほ~ら、ミニシューシューでちゅよぉ」 アリス種の中身はカスタードクリームなので、皮が薄い赤ゆのうちは シュークリームの食感によく似ているのだ。 「ゆっ、おいしそうなシュークリームだよ!おちびちゃんもいっしょに食べようね!」 「ゆっくち!むっちゃむっちゃ、ちあわちぇ~♪」 まりさがアリスの実4個と赤れいむがアリスの実1個の取り分となり仲良く食事にした。 人間の味覚からしても赤ゆの味は高級洋菓子に匹敵する。 きっと俺が食べていたコンビニで100円のシュークリームよりも美味しいだろう。 製造工程を見てしまうと食べる気がしないが・・・。 一部始終をみていたれいむはガタガタと震えていた。 まだ、まりさの頭上には3個のまりさ種の実がついているが、こっちはそのままにしておいた。 そのうち産まれ落ちるんだろうな。 「お、おにいさん・・・おねがいです、れいむをそとにだしてください・・・いっしょうのおねがいです」 青ざめて震えているれいむ。 「そうだな、まりさの一生のお願いを聞いてあげて、れいむの一生のお願いを聞いてあげないわけにはいかないよね。 よし、お外にだしてあげよう!」 よっこらせ!っと 水槽を抱えて持ち上げると、よろよろと持ち歩き ベランダの窓を足で開けた。 「そら、お外だぞ!ゆっくり冬越えしていってね!」 ピューっとベランダに冷たい風が吹く。 「ゆゆっ!ちがうでしょぉおお!このままお外にだされてもだめでしょ!」 「あ、え?水槽から出してって意味ね? な~んだ、ハッキリ言ってくれないとわからないってば! じゃあ来世ではちゃんと、そう言ってよね。一生のお願いはもう使い切ったわけだし♪」 ゆがーん! おまけ 〔ゆっくりれいむとまりさ一家の冬越え編〕 ベランダに出されてから最初の夜を迎えようとしていた。 水槽のおかげで始めこそ寒さが遮られ保温されていたが、いまではすっかり外気と同じ温度になっている。 食事は、お兄さんが夕食を作るためにでたジャガイモの皮とキャベツの芯。 「おかーしゃんしゃむいよぉおお!」 「おちびちゃんゆっくりがまんしてね、すーりすーりしてれば暖かいからね!」 まりさと赤れいむは、ほおずりをして少しでも寒さから逃れようとした。 「れいむもおちびちゃんとすーりすーりさせてね」と近づいてきたが れいむはあっちに行ってね!れいむのせいで寒い思いをしているんだよ!と追い返されてしまった。 赤れいむも 「ゆっくちできにゃばかなおかーしゃんはゆっくちちんでね!いいきみだよ!」と言い放つ始末である。 まりさの頭上で赤まりさの実がゆらゆらと揺れて、産まれ落ちようとしていた。 赤れいむは、さっきのシュークリームがまりさの頭上の実である事を見ていたので また、あまあまが食べられるよ!とお目めをキラキラさせながら、いまかいまかと待ち望んでいた。 そして、とうとう1匹目の赤まりさ落ちる。 本来なら、地面にやわらかい葉っぱを敷き詰めて備えるが、ここは底面もガラス張りだ。 「ゆっ、ゆっくち~♪」 べちゃ 「・・・ゆ・・・もっとゆっくち・・・ちたかっちゃ・・・」 人工的に生産された赤ゆは早産のため普通の赤ゆよりも皮が柔らかい それに加えて硬い地面に叩きつけられた赤ゆは、あっさりと餡子をぶちまけて短い生涯に幕を閉じた。 「ゆっ!まりさの赤ちゃん・・・」 餡子の上にはまりさ種特有のお帽子が乗っている。 続けて、2匹目3匹目が同時にそこへ落下してきた。 幸いにも、1匹目の屍骸とお帽子がクッションとなり潰れることなく産まれた。 「ゆっくちちていっちぇね!」 「ゆっくぃゆっくぃ!」 2匹とも、ゆっくりとしたお帽子を被っているまりさの子供だ。 「ゆ~ん、まりさのあかちゃん・・・まりさと一緒でとってもゆっくりしてるよ!」 れいむとの間に作った最初の赤ちゃんはれいむ種1匹だけ残して後はすべて間引いてしまった。 だからこれが初めての同種の赤ちゃんとのご対面だ。 れいむの赤ちゃんの時よりもはるかにゆっくりできた。 そこへ、もぞもぞとシュークリームが産まれてくるのを待っていた赤れいむが 2匹の赤まりさの足元の餡子を舐め取っている。 「あ~ま♪あ~ま♪ちあわちぇー!」 餡子の上にはまりさ種の帽子が乗っているため、それがまりさの赤ちゃんの餡子であることはまりさにもすぐに理解できた。 元はといえばれいむのせいで、今こんな目に合っている。 自分の赤ちゃんを食べて空腹を満たそうとしている赤れいむ。 急に憎たらしく見えてきてムカムカと腹が立ってきた。 「れいむの赤ちゃんはゆっくりしないであっちへいってね!」 「ゆぴゃ!」 まりさに体当たりをされて、親れいむの方へところころと転がっていく。 「ゆっ?ゆゆ?」 さっきまで優しかった親まりさがなんで自分にそんな事をするのか赤れいむにはわからなかった。 キッとこちらを睨み付けてきて、駆け寄っていったらまた突き飛ばされそう。 だから、おずおずと側にいる親れいむの方を見た。 親れいむは視線を合わせない。 自分に向かって死ねとか言ってくる子はもう可愛くはなかった。 赤れいむは、この狭い水槽の中で一人ぼっちになった。 両親から嫌われている赤れいむは、赤まりさ達がもう少し大きくなれば虐めの対象になることであろう。 翌日、親まりさは固い野菜の芯を赤まりさのために柔らかく噛み砕いてあげて食べさせた。 甘いものを食べたことがない赤まりさは、美味しくない餌でも口移しで食べさせてもらえるごはんを喜んで食べた。 親れいむは赤れいむを無視してバリボリとまりさも食べない味のない屑皮をかじる。 赤れいむは食べられるものがないので、まりさ達か親れいむがうんうんをするのをジッと待った。 まりさからもれいむからも苛められて育つ赤れいむは将来どんな一生のお願いをしてくれるんだろう。 きっと、自分だけゆっくりさせてくれとかだろうな。 そうしたら水槽を家の中に入れて、この赤れいむだけを可愛がってみせてやるか。 ゆっくり一家の冬越えはまだ始まったばかりだ・・・。 過去の作品 ゆっくりいじめ系1222 ゆっくり繁殖させるよ! 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